旅行

インド 地上絵・壁画撮影行 その9

朝早く宿を出て、デリーに飛ぶ。デリーを夜に出る便で日本に帰るのだが、半日時間があるので、デリー観光をすることに。ネットで大きな荷物を預かってくれる場所を知ったので、スーツケースを預け、地下鉄に乗った。地下鉄に乗るにはX線による荷物検査がある…

インド 地上絵・壁画撮影行 その8

今日はボパール市街から南へ下って、先史時代の壁画の残るビームベトカーに向かう。 朝早くホテルのフロントに降りると、例によって従業員が何人も毛布にくるまって床にゴロゴロ寝ている。この様子、なかなか慣れない。 ホテルにタクシーを呼んでもらうこと…

インド 地上絵・壁画撮影行 その7

朝早い便でムンバイからボパールへ。 ボパールという町の名は1984年の化学工場の事故の報道で知った。史上最悪の産業災害で、死者は3000とも8000とも言われ、実数もきちんと把握されていないようだ。後遺症に苦しんでいる人の数は遥かに多いという。40年経過…

インド 地上絵・壁画撮影行 その6

マルヴァンの宿はなかなか気分が良かった。海岸は気持ちいい。 この日は夕方4時頃にムンバイ行きの飛行機に乗るので、2時くらいまでは時間がある。できれば目一杯地上絵のサイトを巡りたかったのだが、行けそうな所は回ってしまったので、どうしようか。 町…

インド 地上絵・壁画撮影行 その5

ラトナギリの宿をあとにする。この日は先日センターにいた考古学専攻の女性スネーハ・ダバッガオンさんも同行することに。 南に下る道沿いに大きな鳥居が。インドの古い仏教寺院にはトーラナという門があって、これが鳥居の起源ではという説もあるようだが、…

インド 地上絵・壁画撮影行 その4

この日はラトナギリの北側にあるサイトを巡る。 先ず、Ukshi村にあるサイトに。ここは規模の大きな地上絵が2サイトある。先ず、大きな象の刻画だ。Kasheli村のものと比べると小さいが、それでも象のリアルサイズよりもかなり大きな絵だ。象単体で、耳に線模…

インド 地上絵・壁画撮影行 その3

朝7時に出発する。昨日が早かったので、できればもう少しゆっくり朝食をとってからと思っていたが、刻画の撮影は朝と夕方が光が低い位置から差すので、絵柄が鮮明になっていいでしょと、アプテ氏が。おっしゃるとおり。 最初はラトナギリの北方の近いサイト…

インド 地上絵・壁画撮影行 その2

朝6時に宿に車が迎えに来た。 現地の旅行会社に手配してもらったものだ。高めな代金を少しでも安くしようと小型車にしようかと思ったが、途中で撮影に使う脚立を買うと伝えると、ワンボックスでないとそれは積めないと言われ、結局大きな車にせざるをえなく…

インド 地上絵・壁画撮影行 その1

成田から直行便で夜インドのムンバイに着いた。ずっと時差の多い国に行っていたので、3時間半差というのは助かる。 インドルピーはこのとき1.77円だった。円安なので、きっとルピーも高くなっているのだろうと思ったが、調べてみるとかつてはもっと高い時代…

インド 地上絵・壁画撮影行 その0

明日、2月17日からインドに地上絵と壁画の撮影に行くことになった。先ず、西海岸のムンバイに。そこから南へ250キロ以上下って、Ratnagiriという町に。この町の北と南に地上絵というか、平らな岩盤に彫られた大きな刻画が数多く見つかったのが約10年前。ニュ…

タッシリ・ナジェール壁画紀行 その16

グループと別れて、この日は英さんと日帰りツアーに出る。タッシリ・ナジェールで行きたいと思っていた場所はだいたい行けたのだが、周辺にはまだまだ見たい場所があった。特にTin Taghirtの刻画はこの地域を代表するものの一つなのだが、アンドラスのツアー…

タッシリ・ナジェール壁画紀行 その15

タッシリの台地を降りる日。昨年上がった道を下る形になるのだが、ラクダが降りるには急すぎるので、ロバに荷物を積みなおす。ラクダたちよ、ありがとう。 しかし、やはりロバの目にじっと見られると、「すみません...」という気持ちになるのだった。 標高17…

タッシリ・ナジェール壁画紀行 その14

Tan Zumaitakにキャンプし、早朝から再び見事な壁画のある大きなシェルターに向かう。壁面は太陽と反対方向に向いていたので、かなり暗かったが、一部穴が空いているところがあり、そこから光が入ってきて、だんだん全体がいい色になってきた。 三脚を持って…

タッシリ・ナジェール壁画紀行 その13

幸い、寝て起きたら、かなり体調が良くなった。 朝食時、テントをたたんでいた英さんが「サソリだ!」と大きな声を上げる。見に行くと、大きな黒いサソリがクモをくわえている。砂のような色のサソリは前に見たが、こういう色の大きなものは初めて見る。皆で…

タッシリ・ナジェール壁画紀行 その12

この日はOuan Benderにキャンプをはったまま、エリア内を探索する。体調悪いので、移動距離が少ないのは助かる。 Ouan Benderにはあまり背の高い岩はない。テントをはった場所は下部が大きく削れて、長いひさしがせり出したような形の場所だ。雨除け、日除け…

タッシリ・ナジェール壁画紀行 その11

Tin Tekeltを出て、Ouan Benderに向かう。 途中動物学者のクーンが大きな声をあげた。チーターの足跡があると。雨が降ったことで土が柔らかくなって、くっきりと残っている。しかも並んで二頭歩いた形跡が。親子ではないかと。 チーターはアルジェリア南部全…

タッシリ・ナジェール壁画紀行 その10

キャンプを出てさらに南へ。 昨夜の雨であちこちに水たまりができている。サハラは全体に雨量が増えているということだ。連日雨が降って、日中水分がまた蒸発して雲が湧いて...という循環になっている感じだった。日本の夏?と見まがうような入道雲風の厚み…

タッシリ・ナジェール壁画紀行 その9

3泊したTissoukaï のキャンプをたたみ、この日から3日かけて南のOuan Benderへ向かう。歩く距離が長いため、ガートルード、ヘルムート高齢夫妻はラクダに乗ることに。ラクダはかならずしも乗り心地はよくない。縦に揺れるし尻も痛くなる。 しばらく行くと、…

タッシリ・ナジェール壁画紀行 その8

Tissoukaï の壁画探索の最終日。この日から、飲み水はタッシリのゲルタ(水たまり)ですくった水に消毒薬を入れたものになる。ボトル入りの水、ジャーネットのオアシスの水がほぼ尽きたからだ。昨年も最後はゲルタの水を飲む可能性があったが、ぎりぎり飲ま…

タッシリ・ナジェール壁画紀行 その7

この日もTissoukaï エリアで壁画の探査を続ける。西側のエリアに向かった。昨日からアンリ・ロート隊の複写60-71番の絵を探してきたが、地図にロートが記した場所では見つからなかった。これが記録と全く異なる西側のエリアで見つかる。その場所は地図には60…

タッシリ・ナジェール壁画紀行 その6

Techekalaouenのキャンプをたたんで、東のTissoukaï へ向かう。今回の旅の主な目的地だ。距離はそれほどではない。 Tissoukaï は1960年のフランスのアンリ・ロート隊の詳細な記録があり、個々の壁画の場所もほぼ特定されている。岩山が連なる場所は格子状に…

タッシリ・ナジェール壁画紀行 その5

Techekalaouenのキャンプはそのままに西のOuan Mellenへ向かう。 昨年見たかどうか定かでないが、白い小さなユリのような花があちこちに咲いている。ごく小さな草花は何種類か咲いているのだが、こうした大きなものは他に無い。全てがカサカサでトゲトゲのガ…

タッシリ・ナジェール壁画紀行 その4

ラクダの口の中はどうなってるんだろうか。砂漠は鋭く長いトゲのある草や木だらけなのだが、平気でバリバリ食べている。 日程を見直した結果、この日に見る予定だったOuan Mellenではなく、Techekalaouenという場所に連泊でキャンプをはることに。今回の旅の…

タッシリ・ナジェール壁画紀行 その3

この旅は、夜明けとともに起床、朝日が昇ったら朝食、6時半までに荷造りしてラクダが積めるように、というルーティンだ。この日も5時半くらいに起き、荷造りをした。今回は雨が降るかもというので雨具を持ってきたし、ソーラーパネルも持ってきた。このため…

タッシリ・ナジェール壁画紀行 その2

アルジェリア着の翌日、午後に宿のあるジャーネットを出て、タッシリの台地への登り口であるAkba Assakoまで自動車で行き、キャンプする予定だったが、数日前に降った激しい雨で道が流れて車が通れなくなったとのこと。Akba Assakoまで行くことができなくな…

タッシリ・ナジェール壁画紀行 その1

10月5日の夜に成田を発つ。いつものエミレーツ航空のドバイ経由で、ドバイからはアルジェまで英さんと同じ便だ。ドバイは相変わらずギラギラで、ブランド品のショップや欧米のチェーン店ばかりで全く好きになれないのだが、このルートが一番安定感があるので…

タッシリ・ナジェール壁画紀行へ

昨年に続き、今年も明日からアルジェリアのタッシリ・ナジェールの台地に赴く。昨年と同じ、The Libyan Desertの企画で、昨年もご一緒したサハラの壁画を日本人で最も多くカメラにおさめてこられた英さんも参加される。 今回は昨年巡ったコースよりも北のエ…

ユタ・アリゾナ壁画紀行 12日目

最後の日、16時半にレンタカーの返却だが、計算では3時間くらいは余裕がありそうなので、もう一度ペトリファイド・フォレストに入る。園内に「アゲートハウス」という、珪化木で作られた先住民の住居跡があるのだが、昨日は通り過ぎてしまっていた。 アゲー…

ユタ・アリゾナ壁画紀行 11日目

この日に行く大きな木の化石がごろごろしている砂漠、ペトリファイド・フォレストはペイジから東約380キロの場所にある。さらに翌日はラスベガスに戻る必要があるが、この移動距離が600キロにもなってしまう。たいへんだが、決めた以上は仕方ない。 東へ向か…

ユタ・アリゾナ壁画紀行 10日目

ペイジはアンテロープ・キャニオンという岩の回廊の近くの町として知られる。岩のカーブと中に差し込む光とが作り出す造形の美しさは近年広く知られるようになっていて、現在はツアーでしか入ることができない。私もこの日の11時過ぎに予約をして、日にちや…