日記

ブラジル・ピアウィ州、カピバラ渓谷探訪記2

今日からガイドのペドロとともに遺跡を回ることになっている。ペドロは三十代後半、地元で歴史の教師をしているという。ギドン教授の岩絵の修復のプロジェクトにも参加したことのある人だ。カピバラ渓谷は国立公園で、その考古学・民族学的価値で、1991年に…

ブラジル・ピアウィ州、カピバラ渓谷探訪記1

羽田を8日の0時過ぎのエミレーツ航空に乗り、ドバイ経由でブラジルへ。 エミレーツは初めて乗る。東回りだとアメリカ経由が多く、アメリカの例の面倒な入国審査をうけたくなかったのと、乗り継ぎがあまり効率的ではなかったため、エミレーツにしてみた。が、…

バハ・カリフォルニア行8日目

シエラ・デ・サンフランシスコでのキャンプを終え、今日は比較的近くのLa Trinidadという遺跡に、初日にSan Borjitasへ連れていってくれたサルバドルと共に行くことになっていた。 ムレヘの西にはシエラ・デ・グァダルーペ山地があり、初日に訪れたサン・ボ…

バハ・カリフォルニア行7日目

朝、暗いうちから起きて出発の準備。今日は谷底から山の上まで一気に上がる。1000メートル以上ある。 昨夜、ホセにお前も帰りはラバに乗れと言われた。そうしないと時間が無くなると。昨日全部のサイトを見たいのでもう一泊谷底でキャンプしたためだ(もとも…

バハ・カリフォルニア行6日目

今日は予定では近くの三つのサイトを見て、昼過ぎに山を登って山地の上まで戻ることになっていた。 が、やはりホセが三つ全部見るのは無理なんじゃないかと。 エドガルが提案として、一つのサイトをあきらめて予定通り山の上に上がるか、一日全て岩絵を見る…

バハ・カリフォルニア行5日目

寒かったが、なんとかぎりぎり眠れた。シュラフの中にスリーピングシーツというのか、昔ユースホステルでつかっていたようなものを借りたのだ。あとは枕とエアマット。 昨夜、ホセはどうやって寝るのかしらと思っていたら、彼も自分のテントで寝ていた。カウ…

バハ・カリフォルニアの旅4日目

朝早めにサン・イグナシオの宿を出てサンフランシスコ山地へ向かう。 標高が上がると少しずつ生えている植物も変わる。ほぼサボテンだが。かなり標高が高くなったところでオフ・ロードに。シエラ・デ・サンフランシスコに入った。途中岩絵のサイトCueva de R…

バハ・カリフォルニア3日目

今日からメインの岩絵のツアーに。朝、ガイドのエドガル・ユリシスが迎えに来た。27歳の体の大きな男の子だ。流暢な英語を話す。北に向かう。 途中古いフランスの植民地の町サンタ・ロサリアに。町並みも100年以上前の木造のものが残っている。スペインのコ…

バハ・カリフォルニア行・2日目

朝は寒い。こんなんで、山の中でキャンプしたらかなり辛い。ダウンジャケットがあって正解だった。 今日は明日からの本格的な岩絵ツアーの前に、日帰りで行ける場所に。できればそこもメインのツアー会社に追加で行ってほしかったのだが、プライベートツアー…

バハ・カリフォルニア行・1日目

羽田を夜1時に出て、香港、ロサンゼルス経由でバハ・カリフォルニアのLoretoに。東京からアメリカ直行の便はバハ・カリフォルニアにいくアラスカ航空との接続が悪く、ロスで一泊しなくちゃならない。キャセイ・パシフィックは乗り継ぎ時間も無駄が少なく値…

メキシコ、バハ・カリフォルニア南部に行ってきます

明日から、バハ・カリフォルニア南部のシエラ・デ・サンフランシスコに先住民が残した洞窟壁画の撮影に行ってきます。広いエリアに二〇〇を超えるサイトがあると言われ、アクセスは徒歩か馬でないと難しい場所です。今回は主だった場所を3泊のキャンプを含む…

スラウェシ島探訪9日目

スラウェシ島最後の日はタナ・トラジャから南下してスラウェシ島南端の年マッカサルまで車で移動する。8時間かかるし、道路事情によっては10時間かかるというので、夜明け前に出発した。飛行機に時間に合わせなくてはならないので、自動車をチャーターした。…

スラウェシ島探訪8日目

この日は先ずランテパオの市場に行く。コーヒーの量り売りがあるのが、トラジャらしい。豆のままと挽いたものと両方売っているが、かなり細かく、パウダー状に挽いてある。試しに200g買ってみた。こちらの人たちはコーヒーにたっぷり砂糖を入れる。ミルクは…

スラウェシ島探訪7日目

この日は先ず前日と別の葬儀場を訪れる。ランテパオから比較的近い村で、中流階級のものだという説明だったが、確かに家屋の規模も参列者の数も違うようだ。 朝早く訪れると、なんと牧師が何か話し、賛美歌のような節の歌を歌っている。やはりクリスチャンな…

スラウェシ島探訪6日目

朝早く、トラジャ地方南方の村の葬儀を見学にでかける。香典としてタバコを買っていくべし、と、ガイドのユアニス。こちらではタバコは一般的なのだそうだ。2カートン買う。インドネシアのタバコはみな甘い香料が入っている。男性の喫煙率はまだかなり高く、…

スラウェシ島探訪5日目

この日は移動日だった。南へ下り、タナ・トラジャ地方に入るのだ。直線距離にしたら300キロもないが、やはり途中険しい山を越える所などあり、大変な時間がかかる。 テンテナからバスが出ているが、夜行バスで、13時間以上かかるというので、自動車をチャー…

スラウェシ島探訪4日目

この日は西のBada谷に。山を越える道は10数年前まで未舗装のかなりラフな道で、「歩くのとたいして変わらない速度」でしか走れなかったという。石像がテレビ番組やネットで紹介されるようになったのはここ10年くらいなので、そういう事情だったのかと納得。…

スラウェシ島探訪3日目

ドリスの親戚の家に泊めてもらった翌朝、子供たちが学校に登校する時間に我々も出発することに。インドネシアは見たところ、高校まで制服があるようだ。昨夜は歌を歌ってくれたので、お礼に折り紙をいくつか作って渡した。男の子はどうやって折られているか…

スラウェシ島探訪1-2日目

インドネシアのスラウェシ島を訪れることにした。アルファベットのKのような形をした島で、かつてセレベスと呼ばれていた、赤道が通る島だ。1942年から終戦まで日本に占領されていた島でもある。 今年はどこにも行かないつもりだったが、夏休みもなかったの…

『不思議で美しい石の図鑑』7刷り訂正について

『不思議で美しい石の図鑑』(創元社)が、重版になり、7刷になります。そこで、新しい訂正箇所をお知らせします。7刷でまだ直しがあるというのもお恥ずかしい限りですが。 030-033頁、産地情報のうち、Bobanongとされていた所が、全てBobonongに。間違いで…

ウェブサイト大幅更新

6月-7月のオーストラリア岩絵撮影行をウェブサイトLithos Graphicsに反映しました。 http://www.lithos-graphics.com/australia/australiatop.html 解説は本当に簡単なもので済ませましたが、ウェブでオーストラリアの岩絵を紹介しているものとしては、現在…

オーストラリア岩絵撮影行・11日目(カカドゥ国立公園)

実質的な最終日だが、ダーウィンからケアンズに戻る飛行機は夜なので、かなり時間がある。やはり最後まで岩絵撮影に時間を使うことにし、ノーランジーとともにカカドゥ国立公園内の岩絵サイトとして知られる、ウービルに行く。途中までは昨日訪れたオーエン…

オーストラリア岩絵撮影行・10日目(再びアーネムランドに)

この日は最初にオーストラリアに訪れたときにも参加した、アーネムランドのオエンペリ(=グンバランニャ)とインジャラクの丘に行く日帰りツアーに参加する。Lord's Kakaduというツアー会社でオエンペリから許可を得ている少ない会社のひとつだ。アーネムラ…

オーストラリア岩絵撮影行・9日目(カカドゥ国立公園)

朝サファリから行きと同じパイロット、同じ飛行機に乗ってジャビルに戻る。 今日は一日フリーだ。前回行けなかったジムジム・フォールズなど、カカドゥ国立公園の有名なスポットに行く手もあったが、どうせなので、カカドゥ国立公園内の岩絵サイトを再訪し、…

オーストラリア岩絵撮影行・8日目(アーネムランド)

今日も朝から一日岩絵を見て歩く。宿泊したキャビンは網戸しかないので、明け方はかなり寒かった。ヒートテックを持っていって正解だ。 一般の客は釣りとか、クルーズとか、いろいろメニューがあるのだが、私はひたすら岩絵を見せてほしいと頼んである。最初…

オーストラリア岩絵撮影行・7日目(カカドゥ国立公園・アーネムランド)

今日からアーネムランドの中にあるDavidson's Arnhemland Safariに二泊することになっている。アーネムランドの西北、伝統的にAmurdak語を話すUlba Bunidj族の土地で、Max Davidsonマックス・デイヴィッドソンが地権者から土地を借りる形で1986年から、フル…

オーストラリア岩絵撮影行・6日目(キャサリン・ニトミルク・カカドゥ国立公園)

キャサリンからニトミルクNitmiluk国立公園に向かう。カカドゥ国立公園のすぐ南に位置するこの地域はJawoyn族が住むエリアで、ニトミルクとはセミのドリーミングの地(セミの精霊とそれをトーテムとする人たちと深いかかわりのある場所)という意味だという…

オーストラリア岩絵撮影行・5日目(ケアンズ・ダーウィン・キャサリン)

今日は移動の日だ。ケアンズを昼過ぎに発ち、ダーウィンへ。さらにスチュワート・ハイウェイを南に300キロ強下ってキャサリンに。 スチュワート・ハイウェイはダーウィンから大陸のほぼ真ん中にあるアリス・スプリングスを通り、南海岸のポート・オーガスタ…

オーストラリア岩絵撮影行・4日目(ジョワルビナ・ローラ・ケアンズ)

朝、少し周辺を散歩した。枝からたくさん根が出ている面白い木がある。マングローブとかではない。雨期にはここまで水に浸かるということだ。8時過ぎに出発の準備を始めた。今日は空腹で歩くのはごめんだ。リンゴを二個カバンに入れた。 早々に老夫婦がやっ…

オーストラリア岩絵撮影行・3日目(ローラ・ジョワルビナ)

夜明けと同時に外に出る。やはり寒い。が、ロイスは外にテントも無しで寝たようだ。 「一昨日は少し離れた木の下に寝たんだけど、すぐ横を牛が何頭も通って、踏み殺されそうで怖かった」と。こちらの放牧は完全に放ったらかしなので、牛があちこち適当に移動…