アーサー王伝説とスキタイの話が面白かったので、通勤中、林俊雄『スキタイと匈奴 遊牧の文明』を少しずつ読む。この本を含む「興亡の世界史」というシリーズはなかなか面白そうだ。
思い起こせば、世界史で遼とか契丹とか匈奴とか突厥とか、中国史にからんで覚えさせられたが、では、どのような人たちだったのかというイメージはほとんど得られないまま、無意味に匈奴の王の位の名とか、何年に戦いがあったかなど、暗記したのだった。世界史の授業では、現在のモンゴルや中央アジアに広がっていた遊牧民族の世界は、中国諸王朝の歴史という軸から伸びた枝葉のようにして扱われていた印象があるが、歴史地図を見れば、匈奴などの領土は広大で、周辺民族にも絶大な影響力をもっていたことがわかる。仮にこれらの国が中国諸王朝のように豊富な「記述された歴史」をもっていたら、中央-東アジアの歴史のイメージは現在一般的なものと比べてかなり異なったものになっていたにちがいない。「騎馬遊牧民とソグド人が世界を動かした」というコピーがついている、同シリーズの『シルクロード唐帝国』も面白そうだ。

スキタイと匈奴 遊牧の文明 (興亡の世界史)   シルクロードと唐帝国 (興亡の世界史)


アフリカの仮面をいくつか買った。
コンゴのルバ族の仮面はウルトラマンの原型のひとつだと思う。この面の目をつり目にしたら、ほとんどそれらしい。何より、頭頂部から鼻まで伸びるラインの部分が決定的だと思う。もっとにているものを以前持っていたが、特撮関連の研究をしている人にあげてしまった。
 

ザイールのクバ族はテキスタイルで有名だが、タカラ貝とビーズを使った仮面が面白い。最初の写真はクバ族の神話の、最初の王の妻にして、クバ族の理想的な美女のイメージであるNgaady、あとの二つの写真の仮面はクバ族の神話の登場人物で、Bwoomという「悪い」兄弟なのだが、確かに、かなり「ワル」、それもマッドマックス的的ワルの雰囲気がある。鋲のいっぱいついた革ジャンを着て、すごいチョッパーとかに乗っていそうな感じ。