ブリジット・フォンテーヌ

仕事でSaravaという名の日本のプロダクションがあることを知り、そういえば、フランスのSaravaの看板アーティストだったブリジット・フォンテーヌは今どうしてるんだろうと、YouTubeを見てみたら、あるある。しかも新しいものが。
ブリジット・フォンテーヌは最初の数枚は大好きだったのだが、80年代に出た「フレンチ・コラゾン」というアルバムがあまりにがっかりな内容だったので、新しい作品に対する興味が沸かなかったのだが、Amazonのレビューを見ると90年代半ばから精力的に新作を発表していて、しかも評価が高いので、試しに「再びラジオのように」という、ヴァージンから出たアルバムを聴いたらば、これがタイトル負けしない聞き応え充分な怪作でびっくり仰天した。多くのファンは既に10年前にびっくり仰天していたようなのだが....知らなかったなぁ、こんなものを出していたとは。風貌も怪女、いや、すでに怪婆...という感じだけれど。
「フレンチ・コラゾン」のジャケット写真の老け具合はちょっとショックだった。内容もさることながら、ジャケットを見て、必要以上に時間の経過を意識させられたが、アルバムは日本のレコード会社が主導して作ったらしい。おそらく熱心なファンであった人たちがかんでいたのだろうから、もう少しなんとかならかなったのかと思う。本人はかつてステージで自分に好意的に書いているレビューを破り捨てるような、「アンチ・コマーシャル」な態度でも知られた人だが、買うのはリブの活動家とかじゃないんだから、もうちょっと彼女らしい魅力を見せるようなデザインはできなかったのかと、改めて思う。
また、YouTubeにアップされていた、バラエティー番組のようなものに出演しているごく最近の映像がまたショックだった。介添えがないとちゃんと歩けないような感じではないか。彼女は今67歳か。
調べると、メジャー再デビュー以後はコンスタントにアルバムを出していて、ソニック・ユースや私が好きな元ゴングのサックス奏者ディディエ・マレルブなどとも競演しているようだ。他のアルバムも聴いてみよう。