プール

8月にまた長めの休みをとって旅行に行くことになった為、仕事場に雪隠詰めの毎日。椅子に座りっぱなしだと限りなく足が萎えるので、いつもは夏前に腰痛が出ないときは多少足腰を鍛えるのだが、なんだか今年はそれすらも出来ず。今年はチュニジアマルタ島に行くことにしたが、サハラ砂漠でバテバテにならなければいいのだが。
サハラでローズ・ド・サハラを掘っている所にも行くことにした。嫁は北海道育ちの為、暑さには滅法弱く(サハラ行きは私が決めたわけではないのだが)、以前トルコに行ったときは脱水症状になって大変だった。今年は何とか乗り切れますように。
週末ヨタヨタしながら家に帰ったが、日曜に、少しは体も動かそうかと、市営プールに娘と行った。長々と自転車をこいで門の前まで行くと、扉が閉まっている。何と、19日からだという。
普通、屋外の市営プールって、7月1日から開けているものなんじゃないのか? これも経費削減なのだろうか。
娘はガリガリな為か、真夏でも長く屋外で泳いでいると体が冷え切ってガチガチになって歯の根もあわなくなってしまう。なので、屋内の温水プールが好きなのだが、私はどうも屋内プールの雰囲気は苦手だ。でも、折角二人で出かけたので、仕方なく屋内プールに行くが、これが子どもで満杯だった。一気に暑くなったので、みんなプールに入りたいのだ。もし、屋外プールが経費削減で開館を遅らせたのだとしたら、もっと他に削るべきものがあるだろうと思う。
娘を連れて屋外にプールに行き、初めて泳ぎを教えたのが3年前の夏だった。3日目に3メートルくらい進んだのが嬉しくて、秋から水泳教室に通い始めたが、今では平泳ぎはほぼ私と同じくらいのスピードになっている。もともと私は長く泳ぐのは得意だったが、フォームが悪いのか、あまり速くないのだが、それにしても、驚くほどの変化で、子どもにとって3年という時間はなんと濃いのかと、実感した。
娘に手の形が悪い、息継ぎの頭の形が悪いなど、指導され、私も少し速くなったような気がした。

ところで、昔の市営プールの壁には唾や痰を吐く為(?)の溝がついていたように思う。これが最近のプールでは見かけない。たとえば、鼻に水が入ると、必然的に鼻水やら何やら出がちなのだが、これを、ペッ!とかやる場所がないわけだ。みんな飲みこんでいるのか? わざわざ上がって、どこかに吐きにいくのか?
中国では痰坪が普及していて、政治家なども、かつては海外からの来賓を前にしても頻繁に痰を切っていたらしいが、今はそういうことはマナー違反とのことで、していないらしい。路上で痰をはくのはイカン! と、北京オリンピックを前に指導されているようだが、日本でもかつては路上で「カーーッ」とやっていたオヤジが少なからずいたように記憶している。夜になると、向かいの家のおやじが風呂場で「カーーッ」とやっている音があたりに鳴り響いていて、真向かいの部屋にいた10代の姉が「耐えられない音」だとこぼしていた、最近、こういう様子を見ることがない。痰を切る生理的必要性が少なくなったのか、もしくは生活態度の変化の問題なのか。
人前で痰を切るのは確かに汚らしい印象があるが、欧米人には食事の席で鼻をかむ人がいる。
数年前、オーストラリアの証券会社で働く瑪瑙コレクターが来日して、会ったことがあるが、彼の連れが「この人は昨日、会食の席で鼻をかんだんだよね。それって、最悪なこととされてるんだろ?」と言うので、「それはまあ、止めといた方がいいと思うよ」答えたのだった。