三浦半島

水曜に房総に出かけて、運転疲れが残るなか、何故か、今度は三浦半島に行こうかということになった。
土曜に春一番が吹いて海が荒れたので、いろいろと打ち上げられているんではないかと思ったのだ。しんどいが、どうも例によってムキになるスイッチが入ってしまった。
ブリテン島やアイルランドで朽ち果てて模様も見えないような石碑や、ストーンサークルを片端から見て回ったときは、さすがに呆れられていたが、こと石や貝を「拾う」ことに関しては、何故か家族そろって好きなので、4時に起きて行こうかというようなことでもすぐに意見がまとまる。もっとも、運転するのは私一人なのだが...。

浜に出るとウミウシやウニや貝がたくさん打ち上げられていた。薄い貝殻をしょったウミウシの仲間・ミスガイもあったが、残念ながら大きく欠けていた。



浜で、渡辺政美さんにお会いする。ほぼ毎日浜に出て、貝の打ち上げ状況などを記録している、大ベテランのアマチュア研究家の方だ。湘南の浜に打ち上げられるものについて書かれた本『ビーチコーミング学』で紹介されていたので、お会いしてすぐにわかった。数を知りたいので、拾った貝を見せてほしいとおっしゃるので、浜に広げ、いろいろと教えていただいた。今年はタカラガイの数が少ないという。


三浦半島で貝拾いをするのは二度目だ。タカラガイだけでも10種類以上拾えた。割れた大きなタカラガイの幼貝があった。5センチくらいある。が、何の幼貝なのかわからない。割れてはいるが、これまで拾ったタカラガイでは最も大きく、ピカピカに光っているので、持って帰る。
ヤクシマダカラかハチジョウダカラなのだと思うが、「貝道」初心者なので、図鑑の写真と比べても、今ひとつ確信がない。


貝拾いを終えて、葉山の「葉山しおさい博物館」に寄る。前述の『ビーチコーミング学』の著者池田等さんが館長をされている博物館だ。貝や魚の標本が生息する海の深さ別に分類されていて、なかなか面白い博物館なのだが、生物だけでない、浜に上がった様々なものが展示されている。入歯までぴかぴかに磨かれて展示されているのがおかしかった。


帰りに江ノ島に寄る。江ノ島に渡るのは初めてなのだ。昭和の観光地のにおいがあり、なかなか面白かった。
島のてっぺんにある、創業明治44年という貝の店に寄る。江ノ島には「エスカー」なる「有料エスカレーター」がある。勾配が急なので、階段を上ることなく上まで行けますヨ、ということなのだが、料金をとるエスカレーターというのは初めてだ。