カットした瑪瑙3

無理をして、大きな団塊をカットしていたら、石がブレードと筐体の間にひっかかって、モーターのベルトが焼けてしまった....。気をつけてはいたが、電話をしているうちにベルトが止まり、モータの回転板との摩擦で煙りがもうもうと上がっていた。
無理をするもんじゃないなと反省するが、やはり大きな団塊も切れるものなら切りたいところだ。新しいカッターは20センチくらいのものが限界なのだ。もっと大きなものを切ろうと思うと、業務用の機械になり、おそらく送料を含めると50万円以上かかってしまう。大きさ的にも個人で使うには難しい。だが、カッターは構造的には単純なのだ。私が買ったCovingtonでは、筐体を自作する人向けに、キットを販売しており、これだと半額以下で立派な業務用のカッターが造れる。モーターは日本で買った方が電圧的にも便利だし、少し機械工作が出来、溶接をしてくれる工場に伝手がある人だったら、意外に安価で作れるのではないだろうか。私に瑪瑙の磨き方を教えてくれたドイツの瑪瑙コレクターも、大きなカッターを知り合いの爺さんと一緒に自作したと言っていた。
焼けたベルトは車のファンベルトと同じものなので、早速自動車部品屋に注文する。
そういえば、20年ほど前、友達と九州の高速道路を走行中、いきなりファンベルトが切れたことがあったっけ。恐ろしい体験だった....。ちょうど友達の誕生日で、福岡から熊本まで日帰り旅行に行ったのだ」。「今日はいい誕生日だったな」と彼が言ったとたんに、バーン!という音がして、アクセルがスカスカになったのだった。混雑して後続車が迫っていたら、接触していたかもしれない。

石川県小松市、菩提周辺の瑪瑙は風化で外郭部分がほとんどチョーク状になってボロボロに脆くなっている。
ブラジルのホワイト・スキン・アゲートやマダガスカルの瑪瑙によく似ている。外側は白い石灰岩のような感じだ。こすると手が白くなる。
菩提の瑪瑙の、小さなものは中まで風化しているものが多いようだが、大きな塊になると、中はダーク・グレーの縞瑪瑙が残っているので、カットすると面白い。
目玉模様のような、外郭周辺に同心円状の構造が入っていることも多く、これが一部風化していると、縞目の境界が白化して、模様がくっきりと出て面白いのだが、風化していない部分では、縞は見えにくい。ちょうど白くなっている部分と内部のダーク・グレーの瑪瑙とが半々くらいになっている面が、模様としては面白いように思う。
まだ切っていないが、オレンジ色や緑色のモス・アゲートもあり、ジャスパーや色のついたオパールと混じっているものもあり、多彩だ。
近くの赤瀬などのサンダーエッグとはかなり様子が違う。
今回採取したものはクオーツが詰まったものが多く、瑪瑙は比較的少なかった。