東北探石・遺跡撮影行3

三内丸山遺跡に寄り、売店で錦石の加工・販売をされている小田桐さんにお会いした。ブローチやループタイ用に加工された見事な石の数々を拝見し、記念にいくつか飾り石を買って帰る。いろいろと津軽の石についてお話を伺えた。小田桐さんのウェブサイトには津軽の石の種類が細かく紹介されている。
http://hwm8.gyao.ne.jp/corinsei/

三内丸山遺跡は正直言ってあまり感心しなかった。家屋や有名な物見櫓が復元というか、想像に基づいて作られているのだが、こういうのを見せられるとイメージが固定されてしまっていけない。復元された物見櫓よりも、むしろ巨大な柱の跡そのものの方が迫力がある。



青森市内の青森県観光物産館(アスパム)に寄り、錦石の展示販売を覗くと、こちらにはやはりベテランの錦石加工の工人である新谷勝一さんがいらっしゃった。見事な石が並んでいる。

「石拾いは冷たい川に入ったり、重い石を持って帰ったりするから、くれぐれも体に気をつけなさいよ」と、繰り返しアドバイスしていただいた。私の場合、都会暮らしで年に数度くらいしか石を採りにいかないが、地元の方は毎週末出かけたりされると、やはり体にくるんだろうか。
海で拾う場合も、大時化の後など、3時起きして浜に出ると小田桐さんもおっしゃっていた。
そういえば、房総のカフェ千倉でも、打ち上げられたタカラガイなどを拾うには夜明け前から浜に行くという話を聞いたような....。やはりそれくらい気合いが入っていないと海から上がる「お宝」には出会えないのだろう。

この日は花巻か遠野に泊まって翌日の帰京の負担を減らそうというつもりだったが、宿が空いていないので、釜石のビジネスホテルに泊まる。釜石は遠かった...。遠野のすぐ近くのようなイメージだったが、とんでもなく甘かった。間には山々が連なっているのだ。行き当たりばったりに行くような感じではない。自動車専用道路が山を貫いていたので、助かったのだが。しかも、ホテルは名前を聞いたときにイヤな予感はあったのだが、古くて暗くて狭いビジネスホテルで、扉を開けたとたんにタバコの臭いが鼻をつき、「こんなのイヤだ〜」とゴネる娘。「シルバー・ウィーク」に、予約もせずに出発したんだから、仕方ないのだ。耐えよ。
行く前は釜石で何かおいしい海産物でも食べようかというイメージだったが、着いた時には疲れてしまって、「かっぱ寿司」に入るという情けないことになってしまった。