普天間問題の解決はどうしようもないまやかしになってしまった。あまりの無策・無力も腹立たしいが、それを言葉遣いの問題などで糊塗しようとする姑息さが罪深い。アメリカの国防長官に「喜ばしい」と言われるための、「オバマ大統領も喜んでます」というための数ヶ月だったのか? 戦争中に占領された土地がずっと既得権のようにして使用されてきたということが間違っているのであって、今回の顛末は、政権が変わっても米軍基地問題は先ずアメリカの意向ありき、という非常に重い事実を作ってしまった。
どんな経緯で話が進んできたのか、あるいは何も進んで来なかったのか。結局外務省と防衛省の役人に言いくるめられたんだか、とか、みんな官房長官が悪い、とか、アメリカの圧力は熾烈だったのだ、とか、巷間言われているけれど、メディアはもっと詳しく調べてほしい。はっきりしているのは、内閣全体、党全体で米軍基地問題を真剣に議論した形跡もなければ、「強い思い」があったという総理は米大統領基地問題について真剣に話すという気概がなかったということだ。