ブックデザインの講義

ひょんな縁で、池袋の専門学校・創形美術学校でブックデザインの科目を担当することになった。今日で二回目。一回目は書物と造本の歴史を大まかに話し、今回は製本や印刷の工程について話した。出版社時代に新卒の後輩に研修的なことをしていたのを思い出す。人前で話すのは得意でないが、技術的な工程を説明するのは昔から嫌いではなかった。新卒社員を連れて印刷所や製本所の見学に行ったのを思い出す。
25年前に作り、また役に立つかもしれないと思い、ファイルしてあった、「本ができるまで」というようなチャート図の版下を引っ張り出してみたのだが、ペーパーセメントが剥がれてパラパラと全ての紙片が舞い落ちた。四半世紀経ってるんだなと、あらためて確認する。
技術的な話をしながら、1990年頃の話を、「比較的最近まで」なんて言ってしまうのだが、話をしている相手はちょうどその頃生まれたばかり。なんとも実感のわかない「開き」なのだ。