アルノ・ヴェルデ

こんなときに石でもないが、先週から一時的に行方不明になっていたフランスからの荷物がようやく届いた。フィレンツェのアルノ川で採れる独特な大理石のスライスだ。同じ地方で採れる風景石、パエジナと基本的に似ているのだが、こちらは団塊状になっていて、「アルノの緑」と呼ばれるように、外側は緑がかっている。この石を知ったのはお馴染み、ロジェ・カイヨワの『石が書く』だった。小さな団塊の中に幾何学の公理が閉じ込められているようなパターンが独特で面白い。