4年以内に70%で直下型地震と言われ、すぐに富士五湖震源にして大きな揺れがあったこともあり、なんとも気味が悪いので、あらためて非常時の備えを考える。キャンプ用品的なものはかなりあるが、非常食は期限もあり、なかなかやっかいだ。数年前にパンの缶詰めを買ったが、そろそろダメになるんじゃないだろうか。時々スーパーで缶詰めの安売りなどしていると、非常用にも使えるかなとまとめ買いしたりするが、なんとなく食べて、無くなってしまう。元々、そんな風に先々のことに備えるなんて、苦手なのだ。
とりあえず非常用ラジオを買った。自宅で使っていたラジオが壊れ、ずっとパソコンでradikoを使っていたのだ。非常用ラジオは昨年の震災後にはほとんど在庫がなくなっていたが、翌日届く。手回し発電がついているが、こんなものを何千回も回して電波を聞くようなことが無いように願う。

福島第一の4号機のプールが崩壊したら最悪の事態になる、250キロ圏内が非難地域になるというシナリオが論議されていたという話が秋になってようやく出てきたのだが、そうした話を誰がまとめて報告し、誰が公表すべきか判断したのか、議事録が無いというので、もはや辿ることができないのだそうだ。SPEEDIの情報を誰が公表しないことにしたのか、メディアの検証番組でも省庁間の主体性の無さの「間」に落ちたというような話が多いが、細野は「無用な混乱を恐れた」と確かに発言していたので、何らかの明確な意思決定はあったはずだ。この曖昧さのなかで、北西部に避難した人たちの近くでは完全防備で線量を測定していた人たちが目撃されており、中には「早く逃げなさい」と発言する人もいたという。このとき測定をしていた人たちはどこから派遣されてきた人たちなのか、どのような指示を受けていたのか、明らかになっていない。上がってくる危険性の高いデータを見つつ、それでも追加の非難指示を出さないという決定をした人が確実にいるはずで、こうした人たちは、そのまま避難民に情報を与えなければ、あえて高線量の被曝を黙認したという未必の故意ともいうべき刑事責任を追及されてしかるべきだ。

「1000年に一度」と言われた連動型の地震が起きた昨年だが、その「1000年前の貞観地震」前後の四半世紀ほどは関東、東海、関西、北陸、など、大きな震災が相次いだ、大変動期だったようだ。阪神淡路、新潟、岩手、東日本と、1000年前とほぼ、同じ場所、規模でここのところ震災が続いていることを考えると、今後10年、20年の間にさらに大きな地震が続いても何ら不思議はない。1000年に一度かもしれないが、日本各地に原発が立ち並ぶようになって四半世紀、まさにジャストなタイミングで脅威が迫っていると考えるべきだろう。倒壊する可能性もあった4号機には応急で補強工事が進められているようだが、さらなる震災を受けた場合、どのていどの耐久性があるのか、おそらく誰も答えられないだろう。
貞観地震前後と、昨年の震災前後のそれぞれの震災の連なりの比較は以下のようなものらしい。

1000年前
863年(6年前) 今の富山県から新潟県にかけ大地震
864年(5年前) 富士山、阿蘇山が噴火
868年(前年)  いまの兵庫県で大地震(M7以上)
869年貞観地震
871年(2年後) 鳥海山が噴火
878年(9年後) 関東地方で大地震
887年(18年後) 南海地震(M8.0〜8.5)

現在
1995年(16年前)阪神淡路大震災
2004年(7年前) 新潟県中越地震
2008年(3年前) 岩手宮城内陸地震
2009年(2年前) 浅間山噴火
2010年(昨年) 桜島噴火
2011年(今年) 新燃岳噴火
2011年(今年) 東日本大震災