ペルー・ボリビア旅行六日目

今日は朝7時のバスでクスコからチチカカ湖畔の町プーノまで、観光付の大型バス「インカ・エクスプレス」で行く。6時半にペドロが来ることになっていたが、45分過ぎに来て、バスもぎりぎりだった。「いやー、起きたら6時だった。昨日は楽しかったけど、疲れたよ。それからシャワーとか急いでやって、もう大変....」とか笑いながら言っていたが、そこはシャワーはしないで来るべきでは。軽く抱擁してこの興味深い人とも別れ、バスに乗った。彼のフェイスブックを見たら、古い両親の写真が貼ってあった。どちらも早くに亡くなったらしい。母親はケチュア語しか話せない、インディヘナで、父親は最初坑夫だったようだ。きっとあまり楽な暮らしではなかったに違いない。彼は今日本語、英語と上手にこなし、「セクシーウーマン」などと駄洒落をとばしつつ、トヨタの新車を日本から取り寄せる暮らしをしている。きっと見せたかったに違いない。

バスに乗ると、初日に空港で会い、同じ日系人の宿に泊まった日本人の姉妹が乗っていた。彼女らとはマチュピチュの上でも会っている。度重なる奇遇に驚きつつ、10時間のバス旅行となった。

Andahuaylillasなどのコロニアル時代初期の、壁画の美しい教会などを訪ねる。地獄絵と最後の審判など、怖がらせるための絵が多い。壁画はみな撮影禁止だ。町の博物館には頭蓋変形をほどこして、頭を長く伸ばしたミイラが展示されていた。ミイラはナスカなどの沿岸の乾燥した地域で自然に出来たものが、祖霊信仰の形として高地にも広まっていったらしい。今でも祖先のミイラを安置して、綺麗に飾り、一緒に暮らしている地域があるという。

Raqchiは創造神であるビラコチャを祀ったプレインカの遺跡だ。インカに包摂されたが、アドビ煉瓦を使った高い壁など、インカにはみられない特徴がある。すぐ裏の山がかつては活火山だったようで、石垣などは火山弾のような岩で作られていた。近代に入って大地震があったとき、多くの家屋が倒壊するなか、この古い遺跡の壁は倒れずに残ったというから大したものだ。

高いアンデスの山々の谷あいの寂寞とした風景の中を延々と走る。4335m地点で降りたときは少し頭の奥がしびれるような感覚になった。

アルパカやリャーマの仲間ビクーニャ。小さく、か弱い感じ。毛皮は最高級なのだそうだ。ヨーロッパの一部の富裕層などで愛好されているらしいが.....この目をみなさい!(とかいいつつ、今日もアルパカの炒め物を晩ご飯に食べたのだが)。

チチカカ湖は標高3800メートル。やはり少し心配なので、日本で処方された薬に追加して、クスコの薬局で高山病予防の薬を買った。

Permalink | コメント(2) | 12:14