『不思議で美しい石の図鑑』6刷修正について

拙著『不思議で美しい石の図鑑』(創元社)が6刷になりました。3刷以降特に修正は無かったのですが、ここにきて少し大きな間違いに気付き、訂正しましたのでお知らせします。


007頁
「瑪瑙はとてもありふれた鉱物で」で始まる左下のパラグラフですが、二つ目の文章「宝石の世界では、「半貴石=semi-precious stone」、つまり宝石の下のグレードの貴石のそのまた下の「半」貴石というランクに属する。」
を、以下のように修正しました。
「宝石の世界では、「半貴石=semi-precious stone」、つまり貴石の下の「半」貴石というランクに属する。」

067頁
文章右側のブロック冒頭の「No.156」は「No.151」の間違いでした。

089頁
文章「アルゼンチンのマラーグ、または、メンドーサ州で...」という部分ですが、以下のように変えました。
「アルゼンチンのメンドーサ州南部で採れる、石灰岩中に生成した瑪瑙のなかには大変ユニークなものがある。特にマラーグ産のものはピューマ・アゲートの名で知られている。細かい繊維状の鉱物の仮晶と見える塊の中に色鮮やかな赤、黄の瑪瑙が入っている。ひび割れ模様が赤く染まった、独特な姿の瑪瑙だ。」



007頁の修正に関しては私の長きにわたる誤解によるものでした。宝飾の世界では、宝石、貴石、半貴石という順にグレードが下がるのだと思っていましたが、そうではなく、宝石の世界に、貴石とその下のグレードの半貴石がある、というのが一般的な考えのようです。貴石にどの石を含めるのかは一様でないみたいですが、ダイヤ、ルビー、エメラルド、サファイアなどのごく一部の石を除き、ほとんどの石が半貴石という範疇に入るようです。瑪瑙が半貴石であることは間違いありませんが、長く誤解していました。

089頁は、マラーグがメンドーサ州であるにもかかわらず、マラーグ州というものがあるかのように書いてしまっていましたので、大きく記述を変更しました。

お恥ずかしかぎりです。5刷までのものをご購入いただいた読者の方々にお詫びして訂正いたします。