宮田珠己さん新刊『いい感じの石ころを拾いに』

かねてからファンであった宮田珠己さんの新刊『いい感じの石ころを拾いに』(河出書房新社)が、少し前から発売になっています。河出書房新社ウェブマガジン上で連載していたものを単行本化したもので、私も取材をうけ、その後大洗に石拾いにもご一緒しました。そんなこともあり、本文・装丁とブックデザインを担当しました。
石に関する本はあれこれたくさん出ていますが、石を拾う(鉱物採取ではなく)ということそのものをテーマにした本はおそらく世界初でしょう。
なぜに自分は石ころが好きなのか、どんな石ころが好きなのか、どうしてこんなにも石ころが拾いたいのか、軽く悩みつつ、担当編集者の武田さん、石拾いに度々同行する謎の「奇岩ガール」、石拾いを揶揄しつつも「石を拾う人」観察を楽しむ旅行ライターの山田静さんと、個性的な脇役とともに行われる、北は北海道から九州まで、ただ石を拾って帰るだけの、地味で全くドラマの起きようの無いはずなのにドラマチックとも言えなくもない「石拾い行」の、微妙かつ味わい深い紀行文です。私も(できる範囲で)心をこめて仕事したように思っています。

いい感じの石ころを拾いに

いい感じの石ころを拾いに