当初の予定ではジャバレンに三連泊することになっていたが、最後の夜は下山口の近くの方が翌日楽だろうということになる。
ラウンドヘッドの行列の絵を再見する。この壁画はユーモラスで面白い。これを見て、これも宇宙人だという人はいないだろう。先頭の人たちをみると、瘢痕紋身らしき模様が入っている。また、この絵のすぐ右上に小さく足を開いた人間が縦に連なっている絵があるが、もしかすると、大きなラウンドヘッドと同じ、連なって踊っているか行進している様を描いているのかもしれない。



前回も見た、あごひげの男性の絵を再撮影したところ、頭に複雑な形のものをかぶっていることがわかった。

これまでに行ったことのないジャバレンの西側のエリアに入る。この近辺はガイドのブーバカーもよく知らないようで、GPSデータを頼りに行くことに。山口さんにGPSのポイントをディレクションしてもらうことになった。

GPSで位置関係はわかっても、どうやってアクセスするのがいいかはわかりにくい。特にこの西エリアは断崖状になっている所があり、そうした高低差や岩場の中でどのように進めるかなどは衛星写真を見てもわからない。
試行錯誤して、ようやく目当ての壁画にたどり着いた。人が三人(子ども?)同じ布団(毛皮?)のようなものに入って寝ている。かわいらしい絵だが、その下で丸いものを2人で扱う絵が気になる。何をしているんだろう。


ジャバレンの端で有名なウサギの行列の絵を見るが、なんと、大きく落書きされている。絵柄にもかかっているではないか。見たところ最近のもののように見える。これはたいへんな問題に発展していく可能性がある。落書きはひとつふたつあると、増殖していくものだからだ。京都の嵯峨野の竹林の竹の落書きも海外からの旅行客でひどいことになっているが、落書きをした人をみつけて「なぜ書いたんですか?」と聞くと、「だって、他の人もやっていたので」というしょうもない返事が返ってくる。ジャバレンは比較的アクセスが容易な場所で、日帰りも可能なようだ。ここだけを見て帰る短いツアーもあると思う。すれ違うグループの中には家族旅行にいやいやつき合わされた感のあるつまらなそうな顔をした若い子の姿もある。これはなんとかしないとたいへんなことになる可能性がある。ツアーガイドはフラッシュがどういうじゃなくて、もっときちんと見張って、万一落書きをしたら大変なことになると警告して欲しい。




キャンプに戻り昼食をとり、荷物を積んでいよいよ下山口の方向に歩き出す。


Tin Taharinに寄る。ここには2年前にも見た仮面の人物の絵がある。体のあちこちからキノコのような形のものが出ていて、これが何を意味するのか興味深い。仮面の人物の絵にこれが出てくることが多いのだ。また、今回画像補正をしていて気づいたのだが、左にもう一人仮面の人物が描かれていた。2人の間の足元に仮面だけがひとつ描かれている。
逆さになった動物のような絵があり、前にも見ていたのだが、あらためて見ると、これも仮面と同じ意匠の頭をしていて、これが仮面をつけた人物が四つんばいになったり、逆さになったりしている様を描いたものなのか、もしくは仮面が表現している「何か」そのものを描いたものなのか、興味深い。



このシェルターはよく見ると手形もたくさんついている。飛ぶバッタの絵も珍しい。

これが最後の壁画サイトで、あとは台地を降りるだけだ。この日の夜でトゥアレグのみんなとのキャンプも終わり。若い人はティナリウェンなどのトゥアレグのバンドも好きで、iphoneでかけると歌ってくれる。夜、食事が終わってしばらく、ジェリ缶をたたいて歌うのだが、なかなかこのパーカッションが上手い。楽しかった。「日本の歌を何か歌って」と何度も言われるので、なぜか「東京音頭」を歌う。炭坑節にしようかとも思ったが、歌詞をほとんど憶えてなかったので。






また、今回の旅で料理を作ってくれたモハメドのご飯は本当においしかった。体が冷えてきたときのスープも嬉しかったし、毎日違う趣向のものを出してくれた。前回は彼の兄弟が作ってくれたのだが。私は旅に出ると食が細くなるし、今回は体調も悪く、あまりたくさん食べられなくて申し訳なかったが、とても嬉しかった。
夜は満月なので明るすぎて難しいが、ちょうど流星群が来ているので、気力があったら撮影しようかとも思ったが、やはり夜中に起きると寒くてとてもそんな気になれず。