2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「先史時代の岩絵の世界」その5

先史時代の岩絵の世界第5回(最終回) ブラジル/「最初のアメリカ人」の謎 南北アメリカは人類が最後に移り住んだ大陸で、今から1万5000年以上前、私たちと同じモンゴロイドの一団が、アジアから凍結したベーリング海峡を渡って入ったのが最初だ──。こ…

「先史時代の岩絵の世界」その4

先史時代の岩絵の世界第4回 アルジェリア/「緑のサハラ砂漠」の記憶 アルジェリア東部、見渡すかぎり不毛の地が続くサハラ砂漠の真ん中に、2頭のキリンの絵が彫られた岩がある。砂と岩山しかない周囲の環境とあまりに不釣り合いだが、この絵はサハラの遠い…

「先史時代の岩絵の世界」その3

先史時代の岩絵の世界第3回 インドネシア・スラウェシ島/人類最古の絵はどこに? 「人類最古の絵」はどこにあるのか──。 これまで美術の歴史をたどる書籍などで、最初に紹介されるのは決まってラスコーなど、ヨーロッパの洞窟壁画だった。これらは主に約3…

「先史時代の岩絵の世界」その2

「先史時代の岩絵の世界」第2回 「オーストラリア 秘境に残るなぞ多き人物画」 オーストラリア北東部の壁画に、棒のような体の小さな人物像が見られる。「踊る人」と呼ばれてきたが、ミミという、人間に絵を描くことなどを教えた精霊の姿なのだともいわれる…

「先史時代の岩絵の世界」その1

『しんぶん赤旗』に4月27日から5月22日まで、全5回で「先史時代の岩絵の世界」という連載を執筆しました。ここ数年続けてきた岩絵の取材をもとに書いたものです。許可を得てここに再録します。 「先史時代の岩絵の世界」第1回 「オーストラリアの先住民居住…

『花束の石 プルーム・アゲート』(「不思議で綺麗な石の本」シリーズ 創元社)刊行しました。

コロナで引き篭もりの真っ最中に、新刊『花束の石 プルーム・アゲート』を刊行しました。昨秋に刊行した『風景の石 パエジナ』に続く、「不思議で綺麗な石の本」シリーズの一冊です。私の持っているものに加えて、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本のコレク…