「日記][鉱物]ウォーター・ガン

先日会ったオーストラリアの瑪瑙愛好家が、「君は研磨に何を使っている?」とか、いろいろ聞くので、そういえば、半年くらい石を磨いていなかったなと、あらためて思い出した。
思い出した、と言っても、研磨機も磨きかけの石も、中断したまま、ほったらかしだったので、毎日目にしていたのだが。
今年の冬に研磨機をタイマーをかけて動かしたまま帰宅し、騒音で警察沙汰になってしまったのだが、ほったらかしにしていたのは、そのためというわけではない。研磨に使うシリコン・カーバイドの粉末で、何かと汚れるため、余裕がないと扱いにくいのだ。シリコン・カーバイドは付着するとなかなか取れないし、粒子が細かいので、ツメの間に入って、指先が真っ黒になったりする。重いので、流しの排水口には流せない。U字型になっている部分に沈殿して、詰まるからだ。有害ではないので、裏庭に捨てればいいのだが、研磨用のパンが重く、気軽にできない。また、研磨は研磨材の粒子の粗さを変えて行うので、一つのステージが終わると、石に付着する研磨材を完全に除去しなければならないのだが、これが大変なのだ。石肌に付着してなかなかとれない。
付着した研磨剤を洗い流すのに便利なのが、鉱物標本のクリーニングに使われるウォーターガンだ。コンプレッサーで圧縮した空気で、細いノズルから水を放出するのだが、この圧力が半端でなく、間違って手に当てると、穴が空くんじゃないかと思うほど痛い、大変な勢いなのだ。柔らかい石は水流で砕ける。
こう書くと、大変な機器のように思えるが、アメリカの小さな会社が販売している、非常にコンパクトな機械だ。値段もそれほど高くない。

油汚れなどもみるみる落ちるので、掃除にも使える。