地震-24

地震後の1号機の初期の状況が明らかになってきたが、恐ろしいの一言につきる。あっという間に空焚きになっていたのだと。よくもったもんだ。AERAの記事も興味深かったが、東電の武藤副社長は大した玉だ。通産省核燃料サイクル計画の見直しを示唆したときも、大いに抵抗したという。通産省が見直しを示唆したというのも初耳だったが。

ここ二、三日、福島1号機で再臨界が始まっているのではないかという話が持ち上がっていた。東電が発表した、1号機の溜まり水のデータ中に塩素38という物質が入っていることに注目したニューヨークタイムズの記事がもとになっている。
http://peacephilosophy.blogspot.com/2011/04/is-unintended-recricality-ocurring.html

塩素38というのは、塩素が中性子を受けることでしか発生しない物質であることから、京都大学小出裕章氏らも、再臨界の可能性を指摘している。
http://www.youtube.com/results?search_type=videos&search_query=%E5%B0%8F%E5%87%BA%E8%A3%95%E7%AB%A0&search_sort=video_date_uploaded&suggested_categories=25%2C28

もしそうだとしたら大変な事態なのだが、今日の東電の会見では、中性子が検出されていないことを理由に、可能性を否定していた。そう願うが。

もうひとつ、今日の各原子炉のデータを見ると、1号炉の格納容器の放射線量が昨日までの値から一気に3倍以上の100シーベルト/時に跳ね上がっている。
http://atmc.jp/plant/rad/?n=1
これに対して、東電は測定器の間違い、故障ではないかと。1号機の格納容器には窒素を入れているはずで、それによって格納容器の外に漏れ出る可能性があるとされていたが、もしこの濃度が間違いでなかったら、これを排出したら、これまでの放出とはレベルの違う話になる。