地震-25

事故のレベルが7になったと、何を今さら。
飯舘村の計画避難に関しても、放射性物質が同心円状ではなく、細長い蝶の羽のような形で北西部に伸びていたことはSPEEDIでも、海外の気象予測でも2週間以上前にわかっていたことだし、IAEAの土壌検査でも勧告されていた。

保安院は「チェルノブイリの1割程度の放射性物質しか出ていませんから」と、印象を薄めたくて仕方ない感じだったが、これは海中に放出された放射性物質は数字に入っていない。大気中に放出された量は確かにチェルノブイリの1割かもしれないが、海中に出た量は70年代にイギリスのセラフィールドの再処理工場で漏れ出た量の数百倍だ。しかも、事故はまだ収束の目処も立っていない。東電の会見で、「今後チェルノブイリの量と同等、あるいはそれを超える可能性もある」とさらっと言いのけたのが一番印象深かった。つまり、今後今まで出た量の9倍以上出る可能性も否定しない、ということだ。これはある意味重大な発言だと思う。

今日は夜の東電の会見で用事があるからと早々に退席した副社長を、岩上安身氏が強く要求して会見場に戻って来させた。事態の深刻さを考えれば、このくらいの気迫は必要なはずだが、東電のコマーシャルで世話になっている大手メディアにはできないだろう。

被災地へのユニークな支援が。
青幻社から出て話題になった本『こけしBOOK』の著者cochaeさんが呼びかけている「こけししえん」だ。詳細は以下に。
http://blog.goo.ne.jp/yj_cocha/e/6af8d84c177fc778b7d697510a6c1253

我が家にも伝統こけしがたくさんある。数年前に嫁が集めたものだ。いわゆる可愛らしい顔のこけしより、少しとぼけた感じの顔が好きだ。
土湯温泉こけしなどとても味があるのだが、福島県はこれから何かと観光業で苦戦する可能性がある。

kokeshi book―伝統こけしのデザイン

kokeshi book―伝統こけしのデザイン