コロンビアの瑪瑙続報

lithos2007-05-14

以前、コロンビアの瑪瑙を買わないかともちかけてきたドイツ人コレクターの話を書いたが、最近、サンプルを送ってくれた。「送ってくるかどうか」と書いたけれど.....疑って失礼しました.....(どうも最近、不誠実な売り手が多いせいか、疑心暗鬼になっちゃって...)。自分のサイトにもアップした。
http://www.lithos-graphics.com/rocks/southamerica/columbianagate.html

色は朱色基調で、同心円状の縞と、直線状の縞模様があり、両者が混ざった、「ウルグアイ・タイプ」もある。一番似ているのは、オーストラリアのアゲート・クリークの瑪瑙だと思うが、「似ている」と書いたら、件のドイツ人コレクターが「似てなーーい!」と怒ったのだった。悪く言ったわけじゃないんだから、そんなに怒らなくても。一番の特徴はむしろ「皮」かもしれない。川で削られて、スムースな肌なのだが、皮も中身と同じく綺麗な朱色をしている。
産地はオリエンタル山脈とセントラル山脈に挟まれた峡谷を流れるリオ・マグダレナという川だが、地図で見てみたらば、この川は、サン・アグスティンという、私が長年行ってみたいと思っている場所のすぐ近くだった。
サン・アグスティンには、独特な石像を残したプレ・コロンビアの遺跡がある。この石像群が実にユニークかつ面白く、70年代初頭にNHKで「未来への遺産」というシリーズ番組で紹介された。番組が作られた時代には、調査はほとんど行われておらず、作り手に関しては全く不明とされていたが、現在は、ある程度発掘などが進んでいるようだ。石像の多くは赤ん坊を逆さに吊して持っていて、生贄を連想させるものがあるが、像の顔も彫り方も実にバリエーションが多く、まるで多くの石工が独創性を競っていたかのような印象がある。川には飛鳥の「酒船石」のような、溝を彫った、水占いに使ったかもしれない岩などもある。その川で瑪瑙が採れるんだろうか?、行ってみたいが、「コロンビア」という単語を口にすると即座に、「どうぞお一人で」となる。まあ、そうだろうけど。
ネットで調べていたら、件の遺跡をテーマにした記念切手が。