メキシコ旅行に行ってきます。

明日からメキシコ、コスタリカに出発する。メキシコは最初の10日ほどはユカタン半島の遺跡を細かく回り、後に家族と合流してからはオアハカ、グァナファトといったコロニアル時代の町並みが残る場所に滞在する予定だ。コスタリカは南のコルコバード国立公園に行く。メキシコは三度目で、初めは国内の主な遺跡を回った。二度目は一人でグァテマラに行った際、帰り際にユカタン半島ウシュマル遺跡にピンポイントで立ち寄った。初めの旅行でウシュマルに行った際、信じられないくらいお喋りのガイド(忘れもしないベンジャミンという名のおっさんだった)が、遺跡の入り口で延々と語る語る。ツアーに参加していた米国人の客などみんなうんざりして「早く見せて」と言うも、遮ってさらに語る。肝心の遺跡見学の時間がものすごく短くなってしまったので、何としてももう一度行きたかった。また、近くにあるカバー遺跡は小学生の頃NHKの「未来への遺産」を見て以来の憧れの地だったので、ウシュマル遺跡のすぐ横にあるミッションというホテルに泊まって、早朝からゆっくり見学した。ウシュマルフランク・ロイド・ライトに多大な影響を与えたプーク様式の建築の白眉で、今でもレリーフなどが美しく残っている。
今回の旅行は、マイナーな遺跡を回る計画なのだが、時間的な余裕も体力も無いので、単独のツアーを組んでもらった。かなりの強行軍だと言われたが、「巨石」の執筆のために最後にイギリスとアイルランドを回ったときに比べれば大したことはないと思う。あのときは、船中泊でイングランドの西の端からウェールズを通って、一気にアイルランドまで一昼夜で行った。さらにブリテン島に帰り、ブリテン島を縦断した。自分でもアホなんじゃないかと思うほどの移動距離だった。
ユカタン半島を出た後はベラクルス州に寄り、メキシコ最古の文明、オルメカの巨大な人頭石像が多数保存されているハラパの博物館に行く。人の頭の部分だけ、これほど大きく岩から掘り出したものは世界中他にないと思う。さらにユニークな「笑う」人物像を残した人々のエル・タヒン遺跡を見る。メキシコの詩人オクタビオ・パスが「赤子の笑い」と表現した、なんとも不思議な笑顔だ。後にメキシコ・シティーに入り、家族と合流する。
遺跡や歴史保護区ばかりでは子供も退屈かと思い、コスタリカの自然保護区でオオハシやコンゴウインコやナマケモノを見に行こうと思ったのだが、近くにオーパーツとして有名な巨大な石の球が多数出土したパルマー・スールがあることに気づき、「石球巡り」もすることにした。大きな石で造られた不可思議な古代の遺物と言われると、どうしてもスイッチが入ってしまう。これらを「超古代文明」の名残とする考えに賛同するのは困難なのだが、子供の頃に本やテレビ番組で心躍らせたときの気分がどこか抜けきっていないようで、海外に行くとなると、積年の逃避願望と入り交じって、そうした古代の遺物に引き寄せられてしまうところがある。
気がかりなのは、ここ二三年、腰の調子が思わしくなく、普通に歩くときにも違和感がつきまとうことだ。どうか道中調子悪くならなりませんように。

マック・ユーザーなので、ウィンドーズはどうもよくわからないのだが、出先で日本語入力できる環境が得られたら、ブログを更新したいと思う。