Catch a falling star

夏がなかなか終わらないので、夏風邪がなかなか治らず。気分が悪い。
テレビで国会議員の顔など見ていると、さらに調子悪くなるのだが、どうも安眠できないので、なんとなく早朝のテレビ番組など見てしまう。
麻生のひん曲がった口も嫌いだが、福田の「キミねぇ」みたいなシンネリした感じも好かんなぁ。それにしても世論調査で福田の人気が上がってるっていうのは何なんだろう。小泉人気ってのは、「ようやく白黒はっきり語る人が出てきた。もう、アーとかウーとか意味不明瞭な政治家はいらない」ということだったのでは? 阿倍政権の最初の人気もその路線上にあったのだと思うのだけれど、それが1年と少ししか経っていないのに、福田の方が安定感があるから...って、わけがわからない。私は小泉も阿倍も福田も麻生も嫌いだが、福田と麻生の街頭演説に群がってケータイをかざしている人たちがもっと好かん。
しかし、小泉チルドレンって.....メンバーは雑多だけれど、御願いだから俺が見てるテレビ番組に出ないで欲しいと切に願う感じの人がいるなぁ。もう朝から反吐が出そうなのだ。それと、猪口邦子という人はあんなんで本当に学者だったんだろうか.....!? いや、そういえば桝添要一も「優秀な学者」だったと言われているくらいなので、そんなに不思議でもないか。こうしてみると、国際政治とか国際関係というのは、結構空席の多い、緩い分野だったのかもしれない。
......と、テレビを見ていると、偏屈ジジイ度が上がって困る。

「総理に何があったんだよ!?」「神経性胃炎らしいぜ」「いや、もっと重い病じゃないの」「ペルーに墜ちたのは隕石じゃなくてUFOらしいじゃないか!」などと世間の目が突然の出来事に集まっている内に、ケ、ケビン・エアーズの新譜が15年ぶりに出ていたではないか! もう、あやうく見落とすところだった。15年は長い。オギャーと生まれた赤ん坊が親に隠れてタバコを吸ったり、酒を飲んだり、万引きしたりするようになるような、そんな長い年月なのだ。
最も好きなミュージシャンの一人だったけれど、なかなかアルバムを作ろうという意欲が湧かなかったようで、気がつけば15年。以前、「次のアルバムを最後に引退する」と語っていたようだけれど、日本にいる私にはほとんど引退しているに等しかった。ライブ活動は継続していたようだけれど、最後に来日した折には、しんどそうにステージに上がって、全く身が入らず、とうとう曲の途中で「悪いけど、ちょっと疲れたので」と、袖に引っ込んで、それきり最後まで出てこなかった。残ったバンドメンバーが慌てつつも代わりにつなぎ、なんだかわかんない感じのまま終わってしまった。なんとも酷いステージだったが、客の多くは「この人だからしょうがないか」という感じだった。昔から「ボヘミアン」という形容詞がくっついているような人だったのだ。マレーシア育ちのイギリス人で、すぐにマヨルカ島とかイビサ島とかに行っちゃうからか、いや、風貌がお気楽な風来坊的な感じだからか、そんな印象が強いんだけれど、歌はどこか生真面目な詞の多い人で、その生真面目さが70年代後半以降、自らを業界から遠ざけていったような感がある。
早速買おうかと思ったのだけど、まだレコード屋に入っていないようだった。かつて競演したブリジット・セント・ジョンが30数年ぶりに参加しているという。この人もずっとアルバムを出していないけれど、活動を続けているらしい。最近来日もしている。昔のアルバムが大好きなので、今はどんな感じなんだろと、YouTubeで検索したら、二つ見つかった。そのうち一つは30年以上前のBBCのOld Grey Whistle Testの映像で、実に良かったのだが、比較的最近の映像では、ペリー・コモのCatch a Falling Starをやっている。ペリー・コモは世代が違うので良く知らないのだが、この曲はアンソニー・ムアのカバーで好きだった。アンソニー・ムアがポップな曲を演ると独特な開放感があって好きなのだが、この人も長らくソロ・アルバムを出していなくて残念なのだ。そういえば、ケビン・エアーズのアルバムで、パワーダウンしていった最初の作品をプロデュースしたのがアンソニー・ムアだった。軽やかなアレンジだったけれど、どうにも元気のない、寂しさ漂うアルバムで、「だいじょうぶかしら」と思ったのがちょうど30年前くらいだっただろうか。

Catch a falling star an’ put it in your pocket,
Never let it fade away
Catch a falling star an’ put it in your pocket,
Save it for a rainy day

For love may come an' tap you on the shoulder,
Some star-less night
Just in case you feel you wanna’ hold her,
You’ll have a pocketful of starlight