新しいサッカーチームに名をつけるという小学校の課題

少し前だが、娘の小学校の国語の授業で、「みんなで名前をつけてみる」という課題をしたらしい。新しいサッカーチームにそれぞれ自分で考えた名前をつけ、なぜその名前をつけたのかということを説明し、皆で協議した上で、合意できるものにしていくというプログラムだったようだ。当然、サッカーチームなので、強そうでなくてはならないし、愛着が湧くものでなければならない。そこで娘がつけた名が「ドンマイ・アミーゴス」だったという話を聞き、お前、なにもそんなベタなネーミングで面白がってもらおうとしなくても....と思ったが、本人はいたってまじめで、知りうる横文字をうまく組み合わせた結果だったようだ。当然、「そんなの全然強そうじゃないじゃんか」ということで、歯牙にもかけられず、全く議論されることはなかったようだ。
では、他の子の案はというと、これが「中村俊輔ズ」「ブラジル」.....。どちらもサッカー好きな男の子がつけたようだが、「サッカー」+「強い」となると、どこに視線が向くのかということが非常に明快ではある。60年代のカレッジ・フォークバンドに「PPMフォロワーズ」というのがあったようだが、ほとんどセンスは同じじゃないだろうか。
国語の授業の課題としては、お互いに他の人がどうしてその名をつけたのか、説明を良く聞き、話し合い、いいところを認め合って統一した案を出そうということだったので、折衷案として、決まったのが「俊輔ファイターズ」....。ファイターズという、歴史的に様々なジャンルのスポーツチームに多用されてきた、戦う姿勢を直裁に示した名と、中村俊輔のようなレベルの高いプレイヤーがそろっているぜ、という現代のサッカーチームならではの名の半分ずつを組合わせたわけだが、結果はなんだか全然意味がわからないものになっている。まだ「中村俊輔ズ」の方が、「僕らは中村俊輔のプレイを見て育った、言うなれば、申し子さ」という風に解釈できなくもない。授業のテーマは「妥協」だったんだろうか。なんだか政党同士が妥協の結果、よくわからない玉虫色の文言を盛り込んだ法令案を出しているような感じなんだが。