小林敏也さんの原画展

文化の日は寒かったが、天気は良かったので、家族で青梅市にある小さなギャラリーに行く。
以前、装画に作品を使わせていただいたことのある造形作家・山田隆志さんが自宅の一部をギャラリーにされている、papier colle(パピエ・コレ)で、パロル舎の「画本 宮沢賢治」シリーズを手がけられた画家の小林敏也さんの『雨ニモマケズ』の原画を中心にした作品展が開かれていたのだ。山田さんは平日は学校で教えてらっしゃるので、ギャラリーは日祭日のみの営業なのだが、3日が最終日だった。
青梅線二俣尾駅から多摩川を渡ってすぐの、とても環境のいい場所で、大変素敵なギャラリーだった。


小林さんの「画本 宮沢賢治」シリーズは、大学生のときに『どんぐりと山猫』を買って以来の大ファンなのだ。私は特段絵本好きでもないが、このシリーズは、嫁も大好きなこともあり、新作が出るのを楽しみにしていた。小林さんはかつてデザイナーでらしたので、「画本」シリーズは、タイポグラフィーから造本から全て手がけられていて、書籍として大変魅力的にできている。『どんぐりと山猫』は、私が今の仕事についていることに少なからぬ影響を与えていると思う。

「画本」シリーズの絵はほとんどがスクラッチボードだが、『雨ニモマケズ』は木版画だ。各頁のオリジナルプリントを売ってらしたので、「欲ハナク」の絵を購入した。なかなか「欲ハナク」とはいかないのだが。

小林さんのご自宅とアトリエは山田さんのギャラリーと数軒しか離れていない場所にある。展示などもされているようなので、是非また伺ってみたい。