フリーフォートのライブに行った

気がつけば随分と書いていなかった。忙しかったことに加えて、例の大連立のドタバタで、なんだか気が散って仕方なかった。しかし、あんな年寄りの新聞屋に振り回されて...。自自公連立の仕立てもあのじいさんだったというし.....。不快としかいいようがない。
今回の大連立騒動はベテランのマスコミ関係者ほど、「理解」する発言が目立つが、長年政治家にくっついて仕事してると似たような思考になっていくのか。日経の田勢康弘なども、ラジオを聞いていたら、このようにどうにもならない状況(ねじれ国会のこと)であれば、こうしたことぐらいしか打開策はないと力説。別に連立しなくても個別の法案ごとに協議すればいいでは?というパーソナリティーに「政治っていうのはそういうもんじゃないんです」というような尊大な発言だった。「そんなものじゃない」って、あんたが政治記者を始めて以来、経験したことのない状況なんじゃないの?

昨日は北区の区民ホール「北トビア」に、家族でスウェーデンのトラッドバンド、フリーフォート Frifotのライブを聞きにいった。実にいいライブだった。フィドルが二人と、ブズーキと笛の奏者のトリオだが、フィドルとヴォーカルのレーナ・ヴィッレマルクはトラッドとジャズを横断して活動をしているが、スウェーデン女性の伝統的な歌唱の分野では第一人者といっていい人だ。生で聞くクゥーラ(牛追い唱法)は大変な迫力だった。
クゥーラは山間地を放牧する人々が牛や羊を追ったり、集めたりするときに発する独特の甲高い声だ。クゥーラの入った曲というと、大御所アグネス・ビュエン・ガルノスとヤン・ガルバレクの大名盤を随分と聴いたし、ライブではフィンランドのバンド・ヤァラルホーンで聞いたが、クゥーラだけを単独で生で聞くのは初めてだった。今回は本公演に先立って、1時間ほどMeet the Bandという、それぞれのメンバーの音楽的背景や楽器、演奏法などの説明の場が設けられ、ここでクゥーラの紹介があったのだが、牛追い、あるいは羊を集めるための発声など、様々な声の出し方を聞くことができ、とても面白かった。
レーナが昨年出したソロ・アルバムは、彼女の故郷のエルヴターレンという場所で、オープン・エアで録音されている。谷に響き渡るクゥーラで始まるのだが、これも素晴らしくいいアルバムだった。
Youtubeに以前の来日時にクゥーラを実演する映像がアップされていた。

フリーフォートやレーナの日本盤を出している、北欧のトラッド専門のレーベルはここ。
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