伊豆へダイビング&探石1

今年はまとまった休みはとれなかったが、夏休みの最後に3日間、伊豆に潜り&探石に出かけた。
先ず、東伊豆は河津の南の菖蒲沢に。ここは大きな石がゴロゴロしている浜で、ダイビングスポットでもある。昔潜りに行ったことはあるのだが、そのときはあまり石に注意を払っていなかった。あらためて訪れてみると、なんと石英の大きな塊がゴロゴロしていることか。菖蒲沢でメノウが採れる、と、いろいろな所で書かれているけれど、メノウと言えるほど透明度の高いものはあまり見あたらない。が、縞模様のある石英に、それなりに魅力的なものもある。石英の塊は波に洗われて削れているが、仏頭状の形状や微細なクリスタルが集まったドゥルージーな面など、それなりに残っているものがあり、なかなか面白い。晶洞があるものも多く、中に小さな水晶の結晶が入っているものも少なくない。紫水晶と呼べるものもある。気軽に石拾いを楽しむにはとてもいい場所だ。






ショップの引っ越し

ウェブ・サイトLithos Graphicsのメノウの販売のページを外部のショッピング・カートに引っ越しました。中身はあまり変わっていませんが、追加もあります。自分で頁を作っていくのは何かと煩瑣でしたが、よそのシステムを使うと楽です。もっと早く越せば良かった.... 今後は継続的に追加していけそうです。
ココです。

http://lithosshop.cart.fc2.com/


この春採取した奥久慈のプルーム・アゲートをもう少し研磨してみました。なかなか綺麗です。

原石を切る

久しぶりにメノウなどの原石を切る。
ウェブサイトLithos Graphicsを見た海外の人などから、原石を買わないかと、売り込みがある。全く面識なく、メールだけで売り込みに来る人に送金するのは、ギャンブル以外の何物でもなく、リスクが高い。
この春、間接的には購入したことのあるロシア人からメノウの原石を試しに5キロ買った。間接的、というのは、何度か取引したケンタッキーのメノウ屋がこのロシア人から仕入れた石を買ったことがある、ということだ。
とても値段の高いラフだったが、珍しい産地で、他に扱っている者がいないので、買ってみることにしたのだ。
支払って、送ったという連絡があって1ヶ月以上経っても、ロシアのメノウは届かない。これはやられたかなと思っていたら、「住所が間違っていたらしく戻ってきた」とのこと。なんだかんだで、送金してから3ヶ月近くもかかって届いたが、これがなんともおかしな状態だった。原石がいくつか樹脂の接着剤でくっつけてあり、それぞれの塊に安っぽい時計の文字盤が貼り付けてある。「こりゃ一体何です??」と問うと、ロシアではライセンスを持っていない者は鉱物の原石を輸出してはいけないのだそうだ。なので、石を使った飾り物、という体裁にして送っているのだと。
ラフの輸出を禁止している国は多い。近年は鉱物資源の希少性が高まっているので、なおさらだ。メノウはあまり相手にされていないのだが、例外にするほどのものでもない。鉱物は全て禁止、ということになる。
ラフは総重量が500グラムも足りないし、一見して非常に質の悪いもので、なんとも高い買い物になってしまった。切っても、模様があるものはほとんど無し。不足分の500gも送ってこないし、なんともたちの悪い売り手だった。

同時に、ここ1年ほどためていた、福島県宝坂の流紋岩の球顆を切ってみた。サンダーエッグだ。と言っても、大きさはドングリからせいぜいクルミ大なので、サンダーナッツとか呼ぶのが相応しいかもしれない。これらの球顆はたまにノーブルオパールが出ることで有名なのだが、閉山になってしまったので、ラフに結構な値段がついている。二十数個切ったが、半分は何も入っていなかった。後はコモン・オパールと玉髄が少し入っている程度だったが、ジェリー状の半透明のオパールが入ったものが一つ、かすかに少し遊色が認められるものが一つ! あった。ノーブルと呼ぶにはちょっと今ひとつだが。





石の球

ウクライナの「球造り」の人から連絡があった。メノウやジャスパーなどの石を削って、球を造っている人だ。
ご自分のサイトの紹介を送ってくれた。

http://krkamni.ucoz.ru/
http://photofile.com.ua/users/farmukanx/
火星や木星に見えるようなものがあって面白い。

石好きの人たちの中には、ひたすら石の球を造る、集める人たちがいるが、見事な模様のメノウなどを丸くしてしまっているのを見ると、なんてもったいないことを、と思ってしまう。
さらによく分からないのが「石の卵」を集めている人たちだ。石の卵といっても私が昨年書いたサンダーエッグとかセプタリアのことではなく、石を鶏卵の形に磨いたものだ。生涯かけてこれを集めた人のコレクションなどがオークションに出ることがあるが、結構な値段がついている。

奥久慈のプルーム・アゲート

今年奥久慈で採取したメノウは、白いプルームのような模様が入っているものが多かったが、表面を削って磨いてみると、これがなかなかいい。昨年採取したものには、似たようなタイプのものはあったものの、いずれも全体に濁っていて磨いても今ひとつだった。今年川で拾ったものの中には、透明なベースの中に、白い羽毛のような模様が伸びていて、立派に「プルーム・アゲート」と呼んでいいクオリティーがある。

Thom Lane

Johann Zenzのメノウの本、Agates IIがようやく届いた。随分長く待たされたが、これは前作Agatesより写真のクオリティーも高く、なかなか見応えある。特にウェブサイトAgates with inclusionを運営しているPat McMahanのインクルージョンのあるメノウの標本が素晴らしい。

最近アメリカのメノウ・コレクターThom Laneと知り合った。70代の男性で、50年代に港湾労働の仕事で日本に一夏滞在したことがあるという。その際、日本の書と仏教に興味を持ち、大学で仏教を専修したのだそうだ。
書に影響を受けた絵をかいているということで、今月号のRock & Gem誌に作品の写真が小さく載っていた。小さすぎてよくわからないので、機会があればもう少し見たいと何気なく頼むと、作品を集めたFlickrの頁を教えてくれたのだが、ちょっとびっくりするほどいい絵が並んでいる。さらに驚いたことに、一度も個展などしたことがないし、したいとも思ったことがないという。
許可を得たので、ここで比較的最近の抽象画を数点紹介したい。これらだけ見ると書に影響を受けたというのはわかりにくいかもしれないが、要するに漢字のフォルムに興味があるようなのだ。また、石好きなだけあって、モリソナイトの模様などからアイデアを得たとおぼしき絵もある。




彼のFlickrの頁は以下に。
http://www.flickr.com/photos/thomlane/collections/72157617745505250/

とても興味深い人なので、またもう少し詳しく紹介したいと思う。

胃石

富士宮市奇石博物館ミュージアム・ショップは結構充実している。鉱物標本も良心的な値段だ。
恐竜の胃石(消化をたすけるために恐竜が胃袋に入れている石)を1000円で売っていたが、これがメノウだったので、買ってみた。胃石はミネラルフェアーなどでいくつか見たことはあるが、メノウは初めてだ。産地:アメリカ、というおおざっぱさがちょっと今ひとつだったが。赤いモスのようなものがついたもので、表面はスベスベしているが、川などのタンブルとちょっと違ったなめらかさがある。