節分

土曜、池袋の仕事場に来た娘とすぐ近くの小さな神社の豆まきにでかけた。こういうものは初めて参加するが、結構な人が集まっていて、しかもみんな真剣そのものなので驚く。子供が大騒ぎしているのはわかるが、おばちゃんたちの気合いが尋常でない。何かもらえると聞くとただならぬパワーが出るようだ。娘の身長では人混みに埋もれて何も見えないし、下手をすると踏み殺されかねないので、ずっと肩車をしていた。娘はフード付きのジャンパーを前後逆に着て、上手くすればフードに入るかなという作戦に出たが、そんな甘いものではなかった。取り損ねて下に落ちたものを拾おうとつかむと、後ろのおばちゃんが力づくでもぎ取る。あまりに強引だったので、「マジすか?」という顔で見ると、「あら、いる?」という。「いいえ、結構です」。「縁起物だから、ちょっと行ってみるか」程度の動機で参加すべきものではなかった。あまりに激しいので、くたびれて途中で帰ったが、娘の顔に当たった餅がひとつ、手元に落ちてきたので、幸運というべきか。それにしても、マメや餅やミカンを投げるのは地元の町内会のひとたちのようだが、硬い餅を強く上手投げで投げる人がいて、結構怖かった。