研磨機騒動

数日前に石磨きを再開したのだが、昨夜大変なことになってしまった。
仕事場につかっている家で研磨機を動かしている。帰宅する前にタイマーをかけて、二、三時間動かした後に止まるようにしていたのだが、深夜、「墓場鬼太郎」を見つつ眠ろうとしてた折りに、けたたましく電話が鳴った。警察であった。
「お宅の家の近くの方から、音がうるさくて眠れないという苦情が来た」という。耳を疑ったのだった。確かに研磨機は時々、石が研磨用のトレーにぶつかってガチンガチンいうことがあるが、戸外に響くような音ではない。三度目の正直で正常に動いているモーターも、家の中でもほとんど聞こえないくらいの動作音なのだ。「家の中で何かおかしなことが起きているんじゃないか。騒音を止めないところをみると、もしかして誰か倒れているんじゃないかというので、鍵を開けて入りました」という。家に入って、誰もいないので、以前、交番の聞き取りが来た際に教えた自宅の住所に電話してきたのだという。「何か、大理石みたいなものを磨いていらしたようですね」というので、はい、そのようなものです、と。機械を止めましたので、ご了解くださいという。ひたすら恐縮しつつも、どなたが連絡したんでしょうかと聞くと、そういうことは答えられないとのことだった。
翌朝、慌てて行くと、研磨機が横倒しになって、ネジが吹き飛んでいた。これは....倒れつつもガチンガチンとモーターが動いていたに違いない。もしかして、パトカーとかがピーポーピーポーいいながらやってきて、周辺が騒然となったのではと、向かいのアパートに住む御茶屋さんの主人と元眼鏡屋さんに詫びを入れに行くと、何も知らないし、聞こえなかったという。ちょっと安心したが、おそらく、向かいのアパートに住んでいる人の誰かが通報したんだろう。それにしても、門が開けっ放しで、裏門のドアも少し開いていたのだった。警察なんだから、開けっ放しで帰るのはどうなんだよ....と思ったのだが、やはりモーターがついた機械を無人の状態で動かす方がどうかしてたのね..と、大いに反省したのだった。