地震4

石原慎太郎の「天罰」発言をチラッと聞いて、こんな時にさらに不快な気分にさせやがって...とウンザリしたが、今日、改めて発言を見てみたらば、本当に酷い。万単位と言われる死者、数十万の被災者には全て「天罰」が下ったと言ったに等しい。
また、「アメリカのアイデンティティーは自由。フランスは自由と博愛と平等.....」とか言ったらしいが、この浅さはなんとかならないのか。この頭の悪さが立派な服を着て胸を張って上から人を見下ろしているからたちが悪い。さらに、「日本人のアイデンティティーは我欲。この津波をうまく利用して我欲を1回洗い落とす必要がある。やっぱり天罰だと思う」と言ったそうな。我欲は自分の息子に都民の血税を回すお前のことだろ、と思うが、むしろ問題なのは「この津波をうまく利用して」の部分だ。これは政治家の発言としては本当に重大なものだ。毒舌とか何とかいうような次元のものではない。こんな時にバカにかまっている場合じゃないかもしれないが、出馬するというから看過できない。新聞もこの発言を単なる乱暴な言葉としてでなく、政治家としての資質が問われる、根本的な問題として取り上げるべきだ。字面を見て、即、関東大震災後の状況をイメージした。

今日も原発は事態が悪化している。3号基には使用済み核燃料もあるという話は初めて出たように思うのだが。自衛隊による散水、中止の理由が隊員の被爆ということであれば、何も言えないのだが、機動隊に自衛隊の防護服を着せて、というのはどういう判断なのか。しかも放水車って、昔ゲバ棒を持っていた学生に向けて水をかけていたあれだと思うが、そんなに遠くまで、大量の水をかけられるんだろうか。
4号炉、3号炉の消化、放水をめぐっては、ほぼ一日何もしなかったことになる。この時間がどういう結果につながるか、とても心配だ。

読売のオンライン版を見たら、放射能レベルが上がり、従事する人数を減らしたことに対し、ロイターやワシントンポストには「大惨事の防止をあきらめたように思える」という「専門家」の意見が掲載されているという記事が。同じ記事を二時間後くらいに見たら、何故か見出しが変わっていた。最初は「大惨事の防止をあきらめたように思える」という言葉が記事の見出しに入っていたのだが、「日本は大丈夫」の声も、というものに変わっている。クレームが入ったのか、社内で問題になったのかしらないが、この事態を前にしてなお「穏便に、穏便に」的な日本特有のスタンスなのか。テレビも新聞も「落ち着いて、大丈夫だから」ばかりなのだが、海外メディアは引き上げや拠点の大阪移転などを始めている。フランス政府は在留仏人の退去、あるいは日本南部への移動を勧告している。この温度差は何なのか。

今朝、家の近くのガソリンスタンドにはなんと、1キロ以上の行列が! 車で出てみたものの、並ぶどころか、道が詰まっていて家に戻ることもできなくなってしまった。並ぶ気もしないので、デニーズに入って朝飯を食べながら推移を見た。隣の席にはやはりガソリンをあきらめた人が。知り合いに「これは昨日の夜から並んでるぜ」と。夜から?? そしてなんと、飯を食べ終わるまで、行列は一台分も動かなかった。これはもう異常だ。こんなことをしていたら被災地に行くべき燃料も無くなってしまうし、落ち着くまで車に乗るのはやめよう。コンビニの棚はあいかわらずガラガラ。デパートには物が溢れ、ほとんどの飲食店が開いているというのに、カップラーメンやら牛乳やらパンやら買いためる必要がどこにあるのか? どうかしている。嫁の知り合いの家は、マリ・アントワネットのススメに従って、パンが無いからケーキを食べたそうな。

さきほどテレビを見たら、原発内の放射能値は下がりつつあるので、原子炉に大きな損傷などは無いのではという保安院の見解だが、そうであることを切に願う。