[日記]
『不思議で美しい石の図鑑』が無事配本になった。今週末から店頭に並ぶ。とりあえず、写真をお借りした日本の方々には好評のようで、一安心。「峠の石屋」さんにも、長々と標本をお借りしてご迷惑をかけた。


原発は推進派の巻き返しで、再稼働まっしぐらになりつつある。60年まで使用可能と、しっかり文言に加えられたし、IAEAのお墨付きが得られたかのように報道されているが、IAEAはテストの項目が妥当だと評価しただけで、テストの結果については何ら主体的な判断を下していない。今後どうするか決めるのはあなた方だから、と、はっきり言っているのだが、「これなら大丈夫でしょう」と、判断してもらったように報じられている。60年まで可能と言うが、玄界原発の圧力容器など放射線の影響でガラスのように脆くなっているというのに、金属疲労の経過を調べるために入れたサンプルも保存されずに廃棄されていたらしい。福島の2号機の格納容器には水位計があり、格納容器に水を入れるような非常事態を想定して付けたとしか考えられないのだが、これが誰がいつ、どういう理由で付けたのかさっぱりわからないという。ベントをすると水素が建屋内に逆流してしまう構造上の欠陥は、福島だけでなく、他の原発にもあるというし、こんなにいい加減な話はないのだが、コーヒーを飲んでたとか、もう飲みませんとかやっているのは、これはモンティ・パイソンなのか?
誘致した自治体に補助金が流れ、それが市町村の予算の大半を占めるような仕組み、使用済み燃料が資産として計上されるような会計の仕組みを変えないかぎり、この路線は変わらないだろう。これはエネルギー問題に仮装した「金の流れ」の問題であって、原発に依存せざるをえないような状況になっている自治体には、停止するための助成をしなければどうにもならない。