南アフリカ岩絵撮影行 9日目

今日は岩絵撮影は無しで、ケープ半島を巡る。宿の主人の勧めでまず少し北上して時計周りに回ることにした。近くに植物園があり、ちょっと興味あったがスルーする。戻ってきて余裕があったら見ることにしよう。

東海岸沿いに鉄道が走っている。列車が通るところは見なかったが、列車の窓から見る景色は格別だろう。

ボールダーズ・ビーチでケープペンギンのコロニーを見る。かつては沿岸にはたくさんいたのだろうが今はここだけで保護している。浜に直接出ることはできず、デッキから見るようになっている。臭いがなかなかすごい。砂に巣穴を掘っていて、ひなが入っているところが見られた。途中で海からアシカが上がってきて、一斉に逃げる一幕もあった。アシカはペンギンを食べるのだ。

 

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ここは入場料を払って入るのだが、混む時は1時間待ちとかもあるそうだ。幸い早めに行ったためか空いていた。途中土産物を売る露天が並んでいたが、ろくなものがない。工芸品も、アフリカっぽいでしょう? みたいなものが多かった。

海岸沿いの街並みはとても欧風だ。ケープタウンは植民地の町としてはかなり古い。最初に住んだのはオランダ系の人たちだ。宿の主人も、ドイツから越して来て大きな変化だったでしょう、と聞くと、うん、でもこのへんはかなり欧風だったから、と言っていた。今は周辺のアフリカ諸国からの移民が増えていて環境がかなり変わって来たと。移民のアフリカ人とネイティブのアフリカ人との軋轢も高まっていると聞いた。

ケープ半島の南エリアに入る。自然保護区なので入場料を払う。外国人は2000円以上する。かなりの収入だろう。。アフリカ南西端の喜望峰は人でいっぱいだ。

 

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喜望峰の先端の岩山の上には灯台があり、ケーブルカーでも上がれる。ここに来て他では見かけなかった中国人旅行者がグッと増えた。大きな声で騒いでいるのは殆ど彼らだが、あの自信というか、全く気後れしない感じは何だろう。もっとも、なにかと気後れしがちな日本人も団体になると途端に開放的になったりするのだが。

土産屋でダチョウの卵を買った。スーツケースに入れても割れないというので。禁輸にはなっていないと思うが、正しいルートで購入しました、というような書類も一枚つけてきた。野生のダチョウもいるが、近くにダチョウ牧場もあるので、そちらからのものだろう。

 

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喜望峰は大型の観光バスも乗りつけてすごい人だったが、エリア内のマイナー道に入るとほとんど車通りもない。今朝、宿の奥さんにヒヒに気をつけるように言われたが、確かに数が多く、車がそばに来ても泰然としている。そこら中に決して餌をやるな、車の窓を開けたまま離れるなと書いてある。車から荷物を取り出して中身をぶちまけられたりして大変なことになるそうだ。日光の猿と同じだ。おそらく、昔は餌をやる人が多く、人の持ち物を狙うようになったのだろう。人間を全く怖がっていない。

 

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最後に西海岸の方へ大きく回って行く道に入ってみた。枯れた木に何か実がついているので見てみると、どうも木の実の本で撮影したレウカデンドロンぽい。著者の山東氏に確認したところ間違いないと。

 

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プロテアもDrakensbergで見たものと違う黄色い花のものがたくさんあり、まだまだ花盛りだ。

 

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また、真っ白い花が群生しているエリアがある。遠目に見て、白い岩が続いているのかと思ったが、全て花だった。これが美しかった。花は春が見頃で、殆どが終わっている感じではあったが、それなりに楽しめた。

 

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シマウマが一頭、静かに草を喰んでいた。野生のシマウマを初めて見た。なんと美しい模様なのか。全体に足も短めのずんぐりした形だ。かなり近づいても逃げない。さらにその近くにアンテロープの仲間が。エランドかなと思ったが、後で検索すると色もツノの形も違う。いいところに来た。勧めてくれた宿の主人に感謝する。

 

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ケープ半島の公園を出て西海岸を北上する。ここもまた絶景の道だ。宿のあるHaut Bayの少し北まで上がってみた。Llandidnoというウェールズ語のような地名がある。戻って宿の主人に尋ねると果たしてウェールズ人のコミュニティがあったのだそうだ。

 

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昨日と同じレストランでタイ風赤カレーを頼む。全く辛くない。

 

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