Kilaのライブ/稚児行列

lithos2006-09-24

土曜、三鷹市の公会堂にアイルランドのバンドKilaのライブを聞きに、編集者Tさんと、なぜか家族連れで行く。義母の介護が続いていたので、皆、いい気分転換になるかなと思い、子守りがいないので娘も連れて行ったが、なかなか楽しめた。Kilaは演奏の基本はアイリッシュで、アフリカ音楽のスタイルが大きく加味されているのが特徴だ。ノリは完全にロック(プログレっぽい感じだった)なのだが、観客はほとんどトラッドファン系の人たちという感じだった。客が実に静かなので、パイプ奏者が「次はパンクロックを演るよ」とか言って苦笑していた。ジーン・バトラーというアイリッシュ・ダンサーとの競演で、席から足の運びも良く見えて、とてもよかった。娘は最初はすぐにダラけ始めたのだが、静かな曲でなれければ、どんなにドタバタしても咎められないと気づき、ひたすら縁日で買ったボールを足の間に挟んでドラム代わりに叩きまくっていた。何十分も叩きっぱなしだった。最もノリの良かった客の一人だったかもしれない。
三鷹は馴染みのある場所で、行くのは久しぶりだったが、駅の様子がすっかり変わっていて驚いた。

日曜は私が鍼灸治療を受けに行っている大久保の皆中稲荷神社の秋祭りだった。嫁が娘を稚児行列に参加させた。本人は重たい装束で歩くのを面倒くさがっていたが……。皆中というのは変わった名だなと思っていたが、近くにかつて江戸幕府の鉄砲組百人隊の屋敷があり、神社に願をかけたところ、皆が命中するようになったということに由来しているという。狐の石像がぼろぼろになっていて、顔や胸のあたりが大きく崩れているので、不審に思っていると、社務所の女性が、「ご利益があるというので、削って持ち帰る人が多かったためです」とのこと。拙著『巨石』でも紹介したイギリスのコッツウォルズにあるロールライト・ストーンズみたいだ。だが、子ギツネなど、顔が完全にもげているではないか。ここまでするとご利益より祟りがありそうな感じだが……。

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