怪しい電話

自宅に「東京三菱銀行」を名乗る者から電話があり、電話に出た嫁に「手違いで、御主人の定期預金口座から間違った相手に振り込まれてしまった」と言い、本人は不在だというと、連絡先を教えてほしいというので、仕事場の電話番号を伝えたらしい。ちょうどその直後くらいに仕事場の私に「東京三菱」名乗る女性から電話がかかってきて、「●●ファンドの件で」というような話をする。憶えのない話なので、「何のことですか?」と聞くと、「ですからファクスでお送りした●●のことで」というので、「ファクスも来てないし、誰にかけてるの?」と聞くも、「ええと、ですから、お送りした件のお宛名の方にです」とかいうようなわけのわからない返事。その時点では自宅で嫁がうけた電話のことは知らなかったので、相手を疑うことはなかった。たぶん電話のかけ間違いだろうと思って、「何を言ってるのかさっぱりわからないんだけど?」と言うと、「あ、そうですか、わかりました」と言って一方的に切られた。硬い、事務的な声だった。時々、見知らぬ企業名宛の見積もり書などの間違いファクスが届くことがあるので、何かの間違い電話かなと思っていたが、どうも妙だ。後で、東京三菱に登録していた電話番号は私の古い自宅の電話番号のままで、今の電話番号は知らないはずだということが判明。おそらく口座番号や暗証番号を聞き出そうとしていたのだろうが、こちらの声色で脈がなさそうだと判断したのだろう。全く油断ならない。が、そもそも昨今の銀行や保険会社など、泥棒に等しいような行為が相次いでいる。三井住友銀行で中小の融資先に融資と引き替えに金融商品を購入することを強制していたことが問題になったが、当時の頭取は今、新しく民間組織として出発した郵貯のトップに収まっている。偽物でなくても、やっていることはかなり怪しい。腹立たしいことがあると、口座を引き揚げたいとも思うのだが、仕事の取引に使っている口座を変えるのは結構面倒なので、悩ましい。
今日、「振り込め詐欺」で3千万以上振り込んでしまったというニュースが流れた。ひと頃ほどではないかもしれないが、振り込め詐欺をやっている連中はかなりの数なのではないか。以前、私の実家に「誰だかわかります?」という電話がかかってきたらしい。男の声で「もしもし、誰だかわかります?」というので、父が「●●君か?」と、私の従兄弟の名など言うも、しばしヘラヘラはぐらかしていて、そのうち切ったという。子供の名でも言わないかと、さぐりをいれていたのだろうか。中学・高校の同級生の自宅にも「オレオレ」というやつがかかってきたらしい。周囲にこれだけあるのだから、大変な数なのだ。