ストーンヘンジの近くでの発見

ストーンヘンジからわずか900メートルしか離れていない牧草地で、木の柱を円形に並べた、ウッドヘンジとかティンバー・サークルと呼ばれる施設の痕跡が見つかったのだそうだ。しかも、使用されていた年代はストーンヘンジが現在の姿に作られた時代とほぼ同じくらいだという。

http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-10718522


木の柱を円形、同心円状に並べた施設はいくつか見つかっているが、最も有名なのはストーンヘンジ北方にあるウッドヘンジだ。もっとも、木の柱そのものは遺っておらず、あるのは柱の穴だけなので、どのような施設だったのか、あれこれ想像を逞しくするしかないわけだ。
ただ、ストーンヘンジの石のつなぎ方が木工的な手法であることから、本来木の柱を用いて作られていた施設の「石版」がストーンヘンジなのだという説があり、それなりに説得力がある。


安息日の禁忌を破って結婚式のパーティーをしていた人たちが悪魔に石に変えられてしまったという言い伝えがある、スタントン・ドゥルーにもかつて非常に大きなウッドヘンジがあったことがわかっている。Youtubeに再現イメージのビデオがアップされていて、これがなかなか面白い。

ストーンヘンジと北方のウッドヘンジは対になる施設であり、それぞれを結ぶ道があり、夏至の朝、冬至の日没前に儀礼的な行進と祝祭が行われていた、というのは、ストーンヘンジ近くの居住地跡の大規模な発掘を行ったマイク・パーカー・ピアソンの説で、かなり説得力あるように思っていたが、もう一つ、小さなウッドヘンジが出てくるとなると、話がややこしくなる。
ストーンヘンジ近辺からは、近年ヨーロッパ大陸から来たとみられる人の墓や、用途不明の深い深い穴などが見つかっている。今後もまだまだいろんなものが発見されるにちがいない。