オーストラリア・ノーザンテリトリー旅行6

早朝、カカドゥ国立公園の観光の目玉でもあるイエロー・ウォーター川のクルーズに乗った。宿泊したロッジ・クーインダが運営している。
夜明けと同時に船が出る、約2時間のクルーズを選んだ。鳥を見るなら早朝かなと。それに、大きな川で夜明けを迎えるという体験をしたことがなかったので。まだ乾期の初めなので、メインの船着き場が水没していて、船は少し離れた場所から出て行く。

カモ、鵜、サギなど、さまざまな水鳥がいる。これらは比較的日本でも馴染み深い鳥の仲間だ。あとひと月もすると睡蓮が咲き、水鳥が大群になって舞うベスト・シーズンに入る。クルーズ船も満杯になるようだ。
どうもクルーズ客の多くはワニを見たくて参加しているようだ。左にカワセミがいます、という案内と、右前方にワニがいます、という案内とでは、反響が違う。我々は例のジャンピング・クロコダイルで十分見たので、遠くにいたペリカンなど是非近くで見たかったのだが、船はあくまでも近くのワニにこだわっていてなかなか動かない。
同じ船にかなり熟練の日本人バードウォッチャーの男女がいた。オーストラリアに来て初めて会った日本人だ。
がっちりした三脚を据えてじっと待ちかまえているのだが、なかなかシャッターをきらない。何かが現れるのをじっと待っている。クルーズも終わり近くになって鷲が登場して、男性の方はようやく撮影していたが、女性はあまり反応していなかった。彼女の目当ての鳥は何だったのだろう。



その後近くの林の中を歩く。Gun-gardun Walkという散策路で、オウムなどの鳥を見るにはいい場所なのだが、高い木が多く、なかなか難しい。二日前の夕刻に訪れたときは道の反対側を走ってきたディンゴらしき動物と鉢合わせした。鉢合わせというか、道を反対側から走ってきたディンゴらしき動物が私を見て、急ブレーキを踏み、引き返していったのだった。散策路は獣道でもあるのか。ワラビーもいる。

これでカカドゥ国立公園を離れ、南西の町キャサリン=Katherineに泊まる。キャサリンは近くにあるニトミルク=Nitmiluk国立公園の入り口だ。左右に絶壁が迫る渓谷で知られている。
キャサリン近くの草原でオーストラリア最大のオウム、アカオクロオウムの群れがいた。体は真っ黒、雄の尾羽に真っ赤な色が入っている、なかなか迫力あるオウムだ。