ブラジル・ピアウィ州、カピバラ渓谷探訪記3

朝6時半に朝食。ビュッフェだが、マニオック(キャッサバ)から抽出したでんぷんを薄くのばして表面を焼いたもの──丸くないタピオカというか──が、パンといっしょに出ているのが特徴。味はなく、自分でつけるようになっている。こちらの食事にはマニオックを…

ブラジル・ピアウィ州、カピバラ渓谷探訪記2

今日からガイドのペドロとともに遺跡を回ることになっている。ペドロは三十代後半、地元で歴史の教師をしているという。ギドン教授の岩絵の修復のプロジェクトにも参加したことのある人だ。カピバラ渓谷は国立公園で、その考古学・民族学的価値で、1991年に…

ブラジル・ピアウィ州、カピバラ渓谷探訪記1

羽田を8日の0時過ぎのエミレーツ航空に乗り、ドバイ経由でブラジルへ。 エミレーツは初めて乗る。東回りだとアメリカ経由が多く、アメリカの例の面倒な入国審査をうけたくなかったのと、乗り継ぎがあまり効率的ではなかったため、エミレーツにしてみた。が、…

『奇妙で美しい 石の世界』(ちくま新書)刊行のお知らせ

ちくまカラー新書で、石の模様の本を出しました。瑪瑙、ジャスパー、孔雀石など、おなじみの模様石の写真と、それぞれの石にまつわる逸話や体験などのエッセーを合わせた本です。『不思議で美しい石の図鑑』と重複する図版もありますが、新しい図版も数多く…

『ハイン 地の果ての祭典』刊行のお知らせ

新卒で出版社に就職して以来、30年ぶりに書籍の編集をしました。アン・チャップマンによる『ハイン 地の果ての祭典──南米フエゴ諸島の先住民セルクナムの生と死』(新評論刊)です。訳者は40年来の友人大川豪司です。 以下、新評論の新刊案内に掲載した解説…

バハ・カリフォルニア行8日目

シエラ・デ・サンフランシスコでのキャンプを終え、今日は比較的近くのLa Trinidadという遺跡に、初日にSan Borjitasへ連れていってくれたサルバドルと共に行くことになっていた。 ムレヘの西にはシエラ・デ・グァダルーペ山地があり、初日に訪れたサン・ボ…

バハ・カリフォルニア行7日目

朝、暗いうちから起きて出発の準備。今日は谷底から山の上まで一気に上がる。1000メートル以上ある。 昨夜、ホセにお前も帰りはラバに乗れと言われた。そうしないと時間が無くなると。昨日全部のサイトを見たいのでもう一泊谷底でキャンプしたためだ(もとも…

バハ・カリフォルニア行6日目

今日は予定では近くの三つのサイトを見て、昼過ぎに山を登って山地の上まで戻ることになっていた。 が、やはりホセが三つ全部見るのは無理なんじゃないかと。 エドガルが提案として、一つのサイトをあきらめて予定通り山の上に上がるか、一日全て岩絵を見る…

バハ・カリフォルニア行5日目

寒かったが、なんとかぎりぎり眠れた。シュラフの中にスリーピングシーツというのか、昔ユースホステルでつかっていたようなものを借りたのだ。あとは枕とエアマット。 昨夜、ホセはどうやって寝るのかしらと思っていたら、彼も自分のテントで寝ていた。カウ…

バハ・カリフォルニアの旅4日目

朝早めにサン・イグナシオの宿を出てサンフランシスコ山地へ向かう。 標高が上がると少しずつ生えている植物も変わる。ほぼサボテンだが。かなり標高が高くなったところでオフ・ロードに。シエラ・デ・サンフランシスコに入った。途中岩絵のサイトCueva de R…

バハ・カリフォルニア3日目

今日からメインの岩絵のツアーに。朝、ガイドのエドガル・ユリシスが迎えに来た。27歳の体の大きな男の子だ。流暢な英語を話す。北に向かう。 途中古いフランスの植民地の町サンタ・ロサリアに。町並みも100年以上前の木造のものが残っている。スペインのコ…

バハ・カリフォルニア行・2日目

朝は寒い。こんなんで、山の中でキャンプしたらかなり辛い。ダウンジャケットがあって正解だった。 今日は明日からの本格的な岩絵ツアーの前に、日帰りで行ける場所に。できればそこもメインのツアー会社に追加で行ってほしかったのだが、プライベートツアー…

バハ・カリフォルニア行・1日目

羽田を夜1時に出て、香港、ロサンゼルス経由でバハ・カリフォルニアのLoretoに。東京からアメリカ直行の便はバハ・カリフォルニアにいくアラスカ航空との接続が悪く、ロスで一泊しなくちゃならない。キャセイ・パシフィックは乗り継ぎ時間も無駄が少なく値…

メキシコ、バハ・カリフォルニア南部に行ってきます

明日から、バハ・カリフォルニア南部のシエラ・デ・サンフランシスコに先住民が残した洞窟壁画の撮影に行ってきます。広いエリアに二〇〇を超えるサイトがあると言われ、アクセスは徒歩か馬でないと難しい場所です。今回は主だった場所を3泊のキャンプを含む…

『美しいアンティーク鉱物画の本』再版にともなう訂正のお知らせ

7月に刊行しました『美しいアンティーク鉱物画の本』(創元社)ですが、再版が決定しました。修正が二ヶ所ありますので、お伝えいたします。 p.111 右下のモザンビークの切手ですが、発行年と鉱物名に誤りがありました。正しくは1971年、安タンタル石、です…

スラウェシ島探訪9日目

スラウェシ島最後の日はタナ・トラジャから南下してスラウェシ島南端の年マッカサルまで車で移動する。8時間かかるし、道路事情によっては10時間かかるというので、夜明け前に出発した。飛行機に時間に合わせなくてはならないので、自動車をチャーターした。…

スラウェシ島探訪8日目

この日は先ずランテパオの市場に行く。コーヒーの量り売りがあるのが、トラジャらしい。豆のままと挽いたものと両方売っているが、かなり細かく、パウダー状に挽いてある。試しに200g買ってみた。こちらの人たちはコーヒーにたっぷり砂糖を入れる。ミルクは…

スラウェシ島探訪7日目

この日は先ず前日と別の葬儀場を訪れる。ランテパオから比較的近い村で、中流階級のものだという説明だったが、確かに家屋の規模も参列者の数も違うようだ。 朝早く訪れると、なんと牧師が何か話し、賛美歌のような節の歌を歌っている。やはりクリスチャンな…

スラウェシ島探訪6日目

朝早く、トラジャ地方南方の村の葬儀を見学にでかける。香典としてタバコを買っていくべし、と、ガイドのユアニス。こちらではタバコは一般的なのだそうだ。2カートン買う。インドネシアのタバコはみな甘い香料が入っている。男性の喫煙率はまだかなり高く、…

スラウェシ島探訪5日目

この日は移動日だった。南へ下り、タナ・トラジャ地方に入るのだ。直線距離にしたら300キロもないが、やはり途中険しい山を越える所などあり、大変な時間がかかる。 テンテナからバスが出ているが、夜行バスで、13時間以上かかるというので、自動車をチャー…

スラウェシ島探訪4日目

この日は西のBada谷に。山を越える道は10数年前まで未舗装のかなりラフな道で、「歩くのとたいして変わらない速度」でしか走れなかったという。石像がテレビ番組やネットで紹介されるようになったのはここ10年くらいなので、そういう事情だったのかと納得。…

スラウェシ島探訪3日目

ドリスの親戚の家に泊めてもらった翌朝、子供たちが学校に登校する時間に我々も出発することに。インドネシアは見たところ、高校まで制服があるようだ。昨夜は歌を歌ってくれたので、お礼に折り紙をいくつか作って渡した。男の子はどうやって折られているか…

スラウェシ島探訪1-2日目

インドネシアのスラウェシ島を訪れることにした。アルファベットのKのような形をした島で、かつてセレベスと呼ばれていた、赤道が通る島だ。1942年から終戦まで日本に占領されていた島でもある。 今年はどこにも行かないつもりだったが、夏休みもなかったの…

東京国際ミネラル秋のフェアで本の販売とサイン会をいたします。

9月30-10月3日、新宿で開催されるミネラルフェアですが、10月1日(土)に著書の販売とサイン会をいたします。午後2-3時にサインご希望の方にご対応いたしますが、その他の時間も本の販売はいたします。詳しくは協会のウェブサイトまで。http://www.tima.co.j…

講演会のお知らせ

8月14日(日)、講演会を行います。詳細は以下の通りです。事前予約が必要です。 科学読物研究会の主宰ですが、会員以外でも参加できます。写真を見ていただきながら、いろいろな石の模様についてお話いたします。 申し込みは末尾の方にある、メールアドレス…

『美しいアンティーク鉱物画の本』刊行

編纂をした本が刊行されました。19世紀前半から20世紀初旬の、鉱物画の画集です。図鑑、百科事典、鉱物学書などに入っていた手彩色や多色石版印刷の鉱物画の名作をセレクトした本です。写真の図鑑にはない味わいがある世界です。創元社から。美しいアンティ…

『たくさんのふしぎ』7月号「四万年の絵」を書きました。

ここ数年ブログをさぼり気味で、お知らせし忘れていましたが、福音館書店の月刊誌『たくさんのふしぎ』の7月号、「四万年の絵」を書きました。発売中です。 ここ3年あまり繰り返し赴いて撮影してきた、オーストラリアの岩絵についての本です。現在確認されて…

ウェブショップ再開

数年お休みしていた石のオンラインショップLithos Graphics Shopを再開しました。少しずつ商品を増やしていく予定です。 http://lithosshop.cart.fc2.com/

『不思議で美しい石の図鑑』7刷り訂正について

『不思議で美しい石の図鑑』(創元社)が、重版になり、7刷になります。そこで、新しい訂正箇所をお知らせします。7刷でまだ直しがあるというのもお恥ずかしい限りですが。 030-033頁、産地情報のうち、Bobanongとされていた所が、全てBobonongに。間違いで…

装丁のサイトを作りました。

今さらながらですが、本業のブックデザイン(本の装丁)の仕事のウェブサイトを作りました。 これまでに作ったブックデザインの一部をジャンル別に掲載しています。http://lithos-graphics.com/design/