巨石
明日からカザフスタン、キルギスに壁画の撮影を主な目的とする2週間の旅に出る。先ずアシアナ航空で仁川で乗り換え、カザフスタンのアルマトイに。Tanbaly Tasのペトログリフサイトを見に行く。二日後、バスで国境を越えてキルギスへ。ビシュケクから個人ツ…
パリ二日目。 朝起きてルーブルのサイトを見たが、やはりチケットの空きはなかった。ほぼあきらめていたが、ネットをあれこれ見ていたら、ルーブルの予約チケットは当日の朝10時に更新されて少し出るので要チェックとあった。確かに、10時直前に合わせて見て…
パリで2日とっていた。まずちょうど「先史時代マニア」という企画展示が行われている「人間博物館Musée de l'Homme」に。地下鉄網がややこしいが、Google Mapで現在地からの経路表示をすると乗り換え駅も含めて詳細に表示されるので迷うことはない。地下鉄は…
港に8時半くらいに行かねばならないので、朝食は簡単でいいですと話したのだが、全然構わないと、朝早くから用意してくれた。「こんなのを買ってみたよ」と主人が。瓶にキムチと書いてある。これがキャベツとニンジンの酢漬けに少し唐辛子が入ったような感じ…
この旅では、ブルターニュの新石器時代の遺跡を見るために2日とっていた。 朝早くナント駅近くのレンタカー、Enterpriseに。Booking.comで予約済みだったのだが、事務所に行くと、えーと、該当する車が無いんですよ、と。無いってあんた、何のための予約なの…
夏まではおとなしくしている予定だったが、一昨年・昨年とサハラの壁画見学行でもご一緒している英隆行さんに誘われ、フランス南部の洞窟壁画を見て回ることになった。 ちょうどフランスのAARS(Association des Amis de l'Art Rupestre Saharien=サハラの…
筑摩書房から『ストーンヘンジ──巨石文化の歴史と謎』(筑摩選書)を刊行しました。ブリテン諸島の巨石文化については、17年前に『巨石』(早川書房)という大判の写真文集を出したのですが、ストーンヘンジに関しては刊行後に本格的な調査が複数行われ、さ…
『巨石 イギリス・アイルランドの古代を歩く』(早川書房)を出してから今年で早8年。4000年から5000年も前の遺跡の話なので、8年という時間など全く問題にならないと思いきや、ここ数年、ストーンヘンジに関するかつてない規模の調査が行われ、これまでの定…
福島県北部にメノウ採取に行く途中、一部で有名(?)な、いわき市の「宇宙石」を見に行く。 牧草地が広がる、一本山毛欅という変わった名の丘の上にある巨大な花崗岩の一枚岩だ。人の手は全く入っていないものだが、かなり大きく、周囲が牧草地で見晴らしが…
岩手県遠野には続石(つづくいし)という大きな石組みがある。9月の連休の東北旅行の帰りに立ち寄った。岩手の三ツ石神社、大湯のストーンサークルなど見て、久しぶりに巨石熱が高まったのだった。 続石は小山の中腹にある、とても大きな石組みだ。ガイドブ…
遅ればせながら、先週土曜の番組の感想を。アイルランドの伝説に登場するダーナ神族の話と、ボイン渓谷の新石器時代のマウンド遺構群ニューグレンジ、ナウス、ダウス、少し離れて、ロホクルー、西岸スライゴー近郊の遺跡群カロウモアを紹介していた。 ニュー…
今年のニューグレンジ近辺は厚い雲に覆われていて、朝日は石室に入らなかったようだ。昨年は夜明け前に晴れて、参加者は大満足で帰ったようだが、今年は折角高い倍率の抽選で選ばれた人たちもがっかりしたに違いない。おそらく5000年前も毎年必ず朝日が差し…
再び仕事で雪隠詰めの日々に...。 今年は昨年以上に「年末感」の無い年の瀬だ。もうちょっと待ってほしい。先週のコンサート以来、ダーヴィッシュの最新作「Traveling Show」を聴いている。ボーカル曲が多く、好きなアルバムだ。 ジャケットもいい。このバン…
今年もアイルランドの遺跡ニューグレンジの「冬至の朝のイベント」が近づいている。今年も朝日がどのように石室に入るか、ウェブキャストをやると、アイルランドの遺跡に関するサイトを運営しているマイケル・フォクスから連絡があった。http://www.newgrang…
マルタの魚船はルッツと呼ばれる、青、黄、赤、緑とカラフルな塗装を施したものが多い。舳先には独特な目のレリーフがついているが、これは遙かフェニキアに起源があるともいわれる、魔除けなのだそうだ。 いくつかの船には舳先に人魚などの素朴な絵が書いて…
マルタには大規模な地下神殿がある。HAL-SAFLIENI HYPOGEUMは、マルタの遺跡の中でも最も謎めいていて、新石器時代の建造物としても傑出している。前世紀初頭、住宅の工事に伴って偶然発見された、複雑な三層構造の、地下10メートル近くまで達する神殿だ。中…
マルタの遺跡の中で、最も複雑な構造を持ち、彫刻や装飾にも最も見所が多いのが、タルシーン神殿だ。 が、現在見学できる遺跡の中の多くの部分が復元されたもののようで、どこまでがオリジナルなのかよくわからいところがある。 大きな石を組み上げた門をく…
マルタ共和国はマルタ、ゴゾの二つの島からなる小さな国で、総面積は淡路島よりも小さい。 マルタには、おそらく世界最古といっていい巨石建造物が数多く残っている。紀元前3500年頃から栄えた文明は、この二つの島特有の、周囲の土地に類似したものは全く見…
チュニジア、マルタから帰ってきました。 チュニジアは地中海沿岸から南に下り、サハラ砂漠を巡って、再び地中海沿岸へ。 マルタはヨーロッパ最古の巨石神殿の撮影に行きました。マルタの遺跡は修復中の部分が多く、フェンスや鉄骨で囲われ、あまり思うよう…
12日のストーンヘンジとストーンサークル特集の「世界ふしぎ発見!」を楽しく視聴。でも、なぜ「ピクト人」を主役に据えようとしたんだろう。最初のうちはスコットランドのストーンサークルを作ったのはピクト人の先祖だったかもしれません、と言っていて、…
実に20数年ぶりくらいにEL&Pの「恐怖の頭脳改革」(なんて憶え安い邦題だろうか)を大きな音で聞いた。中学生の頃に聞いた時には、「トッカータ」に、ジャケットでギーガーが描く爬虫類的巫女のようなキャラクターが荒野の彼方から髪振り乱して迫ってくるよ…
今週土曜の、テレビ番組「日立 世界ふしぎ発見!」はイギリスの巨石文化特集です。ストーンヘンジの紹介から始まって、スコットランドの巨石に関する、「19年に一度の月の周期に合わせた石の配置説」を紹介されるようです。スコットランドには、南側に横倒し…
左目の乱視が随分なスピードで進行している。これも老化の一種だろうか?一日中パソコンのモニタを見て仕事しているが、細かい文字を追うことは少ないので、モニタとの距離も70センチくらい離れている。これくらい離れていると、老眼用の眼鏡ではかえってぼ…
「ナショナル・トレジャー2」を観たんだけれど、相変わらず突っ込みどころ満載だった。 そもそも、「先住民が残した遺産が」というけれど、どうしてアメリカがスペイン領であったメキシコの先住民の石造物をあんなに大規模にガメているのか。「これはオルメ…
大阪で開かれたイワクラ学会のフォーラムで講演をさせていただいた。大阪に行くのは生まれて初めてだったけれど、残念ながら仕事が詰まっていて、日帰りせざるをえず、まったく街を見ることもできず。 大阪の地下鉄は、東京のバスみたいに、アナウンスにコマ…
日本各地に残る磐座などの巨石遺構の研究者、愛好者からなるイワクラ学会のフォーラムでスライド上映と講演をさせていただくことになりました。 大阪で、5月31日です。ご興味のおありの方は是非いらしてください。文字も読めるチラシの拡大版はここにありま…
BBCの資金で大がかりに行われたストーンヘンジの発掘は終了したが、大きな話題になるほどの発見はなかったようだ。以前に一度掘られているということもあるだろうが、元々、この遺跡は埋葬などには使われていなかったので、出土したのは石器や動物の骨、土器…
連休に伊豆の天城峠近辺に行ったが、河津には七滝(ななだる)と呼ばれる、滝の連なる渓谷の景勝地がある。今回は行かなかったが、確か遊歩道の最後の滝は柱状節理といって、溶岩流が冷えて固まる際に、六角柱状に割れて出来た岸壁沿いにあったと記憶してい…
ハリー・ポッター・シリーズの愛読者の会である「ホグワーツ校友の会」の会誌『ふくろう通信』に拙著『巨石』の長い紹介文を掲載していただいた。ハリー・ポッター・シリーズは本も映画も接していないのだが、イングランドやウェールズの巨石遺構には魔女譚…
発掘が続いているストーンヘンジからは、様々な時代の遺物が出土しているようだ。新石器時代のフリントが出てきたという記事がアップされていた。「フリント・ストーン」という漫画と映画があったが、フリントはチャートと呼ばれる堆積岩の一種で、主な成分…